3月の星空…エディンバラの街から ― 2015年03月20日 20時11分46秒
土星で一服した後は、またカテゴリー縦覧の旅を続けますが、その前にいつもの季節の便り。イギリスで出た児童用百科事典、『The Book of Knowledge』 (参照:http://mononoke.asablo.jp/blog/2015/02/17/)から、3月の星空案内です。
天球はゆっくりと、しかし着実に回り、きおい立つ獅子が今は天空の主役。
獅子の足元には、北の都エディンバラの街が広がっています。
獅子の足元には、北の都エディンバラの街が広がっています。
全天一の輝星・シリウスは、まだ辛うじて地平線の間際に姿をとどめています。
街を呑み込むように、東西に長々と横たわるのは、うみへび座(Hydra)。
大きい割に、暗い星ばかりの目立たぬ星座ですが、唯一の2等星「アルファルド(孤独なる者、の意)」、別名「コル・ヒドラエ(蛇の心臓)」が、ぽつんと胸元に輝き、その存在を主張しています。
大きい割に、暗い星ばかりの目立たぬ星座ですが、唯一の2等星「アルファルド(孤独なる者、の意)」、別名「コル・ヒドラエ(蛇の心臓)」が、ぽつんと胸元に輝き、その存在を主張しています。
それにしても、この星図は何気にすごいです。
南の空を描いているはずなのに、上の方を見ていくと北極星が描き込まれています。
つまり、南の方を向いてぐっと頭を上げ、更にぐぐぐーっと後ろ反りになった状態で見た星まで描き込んでいるわけです。
南の空を描いているはずなのに、上の方を見ていくと北極星が描き込まれています。
つまり、南の方を向いてぐっと頭を上げ、更にぐぐぐーっと後ろ反りになった状態で見た星まで描き込んでいるわけです。
改めて下の説明文を読んでみます。
3月の星座 この星図を使って、皆さんは3月中旬から4月中旬までの星座を学ぶことができます。皆さんは今、エディンバラから南の空を眺めているところです。先月の星図に出てきた星座の多くは、西あるいは西南の方角に見えるでしょう。
「真上 Overhead」と書かれた位置よりも上にある星座を眺めるには、頭を大きく後ろに反らすか、くるっと後ろを振り向いてごらんなさい。
書き手は真面目なのかもしれませんが、何となく可笑しみを感じる文章です。
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星図の脇に書かれた、「今日は何の日?」についての情報を読むと、本日3月20日は、ニュートンが死んだ日であり(1727年)、ロンドン名所のマーブル・アーチが現在地に移転し、除幕式があった日であり(1851年)、そしてミャンマーの古都マンダレーをイギリス軍が日本から奪還した日だと書かれています(1945年)。ちなみに、明日3月21日は、イギリス流に言うと「春の第1日(First Day of Spring)」だとか。
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空の住人の交代に連れて、夜空の色も深く澄んだ黒から、うるんだような、あるいは浅く霞のかかったような色に変わってきました。
年度末であわただしい方も多いでしょうし、去る人、残る人、いろいろな思いが交錯する時期ですが、ときには心を落ち着けて、朧夜の匂いを感じてみるのも良いのではないでしょうか。
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