銀河ステーションを定刻発 ― 2015年04月14日 22時45分21秒
再びそういえば、昨日の写真に写り込んでいた懐中時計。
これは旧ソ連製だそうで、値段もごく安価なものですが、兎にも角にも裏面のデザインに魅かれて購入しました。
「銀河鉄道の夜」の本文とは、直接関係ないとはいえ、いつか時計屋の店先を再現するときが来たら、是非その隅にそっと置きたいと思ったからです。
それに、「いま新らしく灼いたばかりの青い鋼の板のような、そらの野原」とは、おそらくこんな色をしていたんじゃないかと、ふと思ったりします。
そして物語のラスト、息子の死を一見冷厳に告げた、カンパネルラのお父さんの手には、竜頭も折れよとばかり固く時計が握りしめられ、その表面はぐっしょりと汗で濡れていたはずだと思うのです。
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