4月の星空…バーミンガムの街から2015年04月19日 11時53分28秒



月替わりの星座巡り。
今月はイングランド中部、バーミンガムから見上げた星空です。


中天高く翔ける獅子。
その後方には大柄な乙女が、輝く麦の穂(スピカ)を捧げて続きます。

「4月の星座。この星図で皆さんは4月中旬から5月中旬までの星を学ぶことができます。皆さんは今、バーミンガムのチェンバレン広場から南の空を眺めているところです。頭上にはおおぐま座が輝いています。」


バーミンガムの緯度は北緯52度。日本の最北端は、公式には依然として択捉島だそうで、その端っこでも北緯45度ですから、それよりも更に北です(52度に達するには、樺太の北部まで行かねばなりません)。

おおぐま座(北斗七星)が、こんなにも高く上るのは、高緯度地方ならではの光景。


それにしても、この星図は子供向けにしては、やけに恒星の固有名が詳しいです。
あるいは、百科事典の本文に説明があるものは、みんな載せているのかもしれません。

北斗七星を構成する、ドゥーベメラクミザールアルコル(添え星)、アルカイド

名前を覚えることは、対象に親しむ第一歩ですし、こういうエキゾチックな響きを持つ語は、きっとイギリスの子供達の憧れも誘ったに違いありません(こういうのがサラッと口をついて出てくると、何となくカッコいいですね)。

   ★

これまた恒例のカレンダーメモ。
今日4月19日は、アメリカ独立戦争の初戦、レキシントンの戦いが始まった日であり(1775)、ベルギーが独立王国になった日です(1839)。ちなみに、昨18日は、ロンドンの自然史博物館がオープンした日(1881)だとか。


コメント

_ S.U ― 2015年04月19日 16時59分03秒

イギリスほどの高緯度になると、星座の季節感覚というのも日本とは多少違うのでしょうかね。

 北方領土でもまだ緯度が足らないとおっしゃるので、新しい試みとして、細川たかしの歌う「北緯五十度」をYouTubeで聴きながらこの星図を見てみました。

_ 玉青 ― 2015年04月20日 20時09分56秒

>北緯五十度

お、カムチャッカ沖。(笑)

しかし星座の季節感は、緯度によってずいぶん変わりそうですねえ。極端な話、北極に行けば、昼夜の変化に季節を感じることはあっても、星座自体に季節感が伴うことは皆無でしょう。それでも、日本におけるカノープスみたいに、北の果ての人たちは、北の果てなりに、地平線近くの微妙な星の見え方の変化から、鋭敏に季節を感じ取っている…のかもしれません。

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