黄金虫…カテゴリー縦覧:昆虫編2015年05月09日 09時15分41秒

エドガー・アラン・ポオが書いた暗号ミステリーの古典、黄金虫
私はずっとあれを「こがねむし」だと思っていました。昔読んだ本には、たしかにそうルビが振ってあったからです。


でも、ポオの原題は「The Gold-Bug」で、これは日本語で言うところの「コガネムシ」を意味するわけではないのだから、おうごんちゅう」と読むのが正しい…という説を耳にし、なるほどと思いました。(ちなみに、ウィキペディアには「おうごんちゅう/こがねむし」と両論併記されています。)

   ★

まあ、いずれにせよ「ゴールドのコガネムシ」なら、全く問題なしです。


金細工めいた姿の、レスプレンデンス・プラチナコガネ(コスタリカ産)。
自分のグニャグニャした身体とは大違いで、とても同じ星に住む生物とは思えません。


中南米に生息するプラチナコガネの仲間は、その鮮やかなメタリックカラーで人々の目を惹き、専門のコレクターも多いと聞きますが、私はコレクターではないので、手元にあるのはこの3個体だけです。


行儀よく「蟲」の形に並んだ彼らは、いつも部屋の隅にあって、周囲にまばゆい金色の光を放っています。

コメント

_ zam20 ― 2015年05月10日 15時38分56秒

金色のコガネムシ、金属でもないのに金属光沢なのは不思議な話で、20世紀初頭にヨーロッパの物理学者が着色の原因を調べています。今ですと、羽の断面を電子顕微鏡で見て、光の干渉を引き起こす周期構造があるか調べるのですが、当時は電子顕微鏡などなく、虫の羽やら蝶の鱗粉などをすりつぶして、それでも色が残っているか(残っているなら色素の色、残らなくなるなら周期構造による色)などという研究もあったようです。
そんな話を読むと、装置の発達にともない、工夫は少なくなっていっているかもしれないなどと思ってしまいます。

_ 玉青 ― 2015年05月11日 07時00分44秒

あ、この話題はまさにzam20さんのテリトリーですね。

>すりつぶして、それでも色が残っているか

これはひょっとして、鉱物の条痕色から発想を得たのかもしれませんが、なるほど昔の人はいろいろ考えるものですね。子どもたちに物の色の正体を考えさせるのにも、ちょうどいい実験になりそうです。

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