博物蒐集家の応接間 in Metropolis2015年05月29日 23時24分02秒

博物蒐集の妖花。
かつて名古屋に鮮やかに咲いた花は、その後ひそかに首都へと根を伸ばし、そのあふれる蜜と毒で、再び人々を招きよせています。開花予想は、来週の土曜日。
仕掛人である antique Salon の市さんから、そのDMをいただきました。


Salon d’histoire naturelle 「博物蒐集家の応接間 蜜と毒 気配」
  「甘酸っぱい情景の先に見え隠れする もう一つの情景
   光から闇に、蜜から毒に…
   対極に位置することが実は真理である
   渋谷を舞台に全国の博物趣味ショップが集結」 (DM紹介文より)

○会 期 2015年6月6日(土)~6月9日(火)
       土日 12時~20時/月火 13時~20時(最終日は18時まで)
○場 所 渋谷notoria
       渋谷区神南1-10-7 テレス神南4階
      <最寄駅 (JR・地下鉄)渋谷駅 ・ MAP http://notoria.jp/access
○参加ショップ(敬称略)
       Landschapboek、メルキュール骨董店、鉱物アソビ、notoria、
       アンヴァンテール(Ô BEL INVENTAIRE)、dubhe、antique Salon
○公式サイト http://ameblo.jp/salon-histoire-naturelle/
       (各ショップの紹介や、それぞれのサイトへのリンクが張られています)

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ことの本質から一寸ズレますが、今回、いただいたDMにまず驚きました。
DMといえば、ふつう官製ハガキのサイズを想像すると思いますが、今回のそれは、ハガキ倍大サイズ、すなわち往復ハガキと同じ大きさです。


しかも、デザインが2種類用意されており、市さんの意気込みが伝わると同時に、いやが上にも、その妖花ぶりに期待が高まります。

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今回は、新たに鉱物アソビさん、会場ともなっているnotoriaさん、そしてアンヴァンテールさんが参加ショップに名を連ねています。

このうち、アンヴァンテールさんは、以前のル・プチ・ミュゼ・ド・ルさんで、「ル・プチ…」の方は、今春からロマンチック系アンティークに特化した、アンヴァンテール内の「ショップ内ショップ」といいますか、カテゴリー名という位置づけになったようです。

アンヴァンテールさんが、これまで扱ってこられたヴンダー系の品々は、今もアーカイヴとして保存されていますが(http://bel-inventaire.com/archieve.html)、それらを拝見するにつけ、その世界観が理科趣味の土壌をどれほど肥沃にしたか、そして私自身、いかに大きな影響を受けたか、改めて感じます。

その世界観を追うと同時に、いかに独自な世界を築くかに腐心されている方は、他にも多いことでしょう。

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博物蒐集という行為に、定まった(万人向きの)目的はないと思います。
しかし、無窮の世界と有限の自己を対比させ、ひそかなメメント・モリを、折に触れて実践することは、多くの蒐集家に共通する行いではないでしょうか。