不埒な天文家とご婦人(後日談)…カテゴリー縦覧:絵葉書編2015年06月03日 20時41分09秒

今日のカテゴリー縦覧のテーマは「絵葉書」。
絵葉書はこれまでもさんざん載せているので、今さら感がありますけれど、今日はちょっと毛色の変わった話題にします。

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今から6年前に、こんな絵葉書が登場しました。


天文家をおちょくりの材料にして、そこに艶笑の要素をまぶした、フランス製の古絵葉書で、元記事は以下。

■さらにマントととんがり帽子

 http://mononoke.asablo.jp/blog/2009/05/18/4310785



まあ、これは天文家のイマージュとしては最低の部類に属するもので、天文家にとっては不本意でしょうが、見る者を思わずクスリとさせます。

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で、今日取り上げるのは、この7枚セットの絵葉書を買ってから何年も経った後に、こんな絵葉書を手に入れた…という話題です。


ご覧の通り、これは以前買ったセットには欠けていた「ミッシング・リンク」で、おそらく全体のストーリーの第1枚目を構成するものでしょう。


宛名と通信欄の区画線がない、いわゆるundividedタイプの古い絵葉書。


表面には1905年の年号と、南仏アヴィニョンが差出地であることを示す消印が押されています。その脇のフランス語はよく分かりませんが、どうやら「友よ、早く本復されんことを!」というメッセージのようです。

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この絵葉書を手に入れたとき、一瞬、ひょっとして、この8枚は元々同じ持ち主のもので、約百年ぶりに日本で再会を果たしたんじゃないだろうか?」と思いました。

もちろん、そんなはずはなくて、これは単なる偶然のなせるわざでしょう。
事実、これが8枚セットの絵葉書で、後から入手した1枚と、先に買った7枚が対になるものだとしても、そもそも一番「まとも」な絵柄である1枚目は、セットの中で最も使用頻度が高いはずで、となれば、使用済みの1枚目と、1枚目だけが欠けた未使用の7枚セットは、残存の様態として、一番ありふれたものと思えるからです。

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されど―。
世の中にはこんな話↓もあるので、ひょっとしたら…という思いも捨てきれません。
まあ、真相はすべて歴史の闇の向うです。

■化石の幻燈スライド…クリスマスの晩に

 http://mononoke.asablo.jp/blog/2013/12/25/7152720