「星を売る店」のドアを開ける(11)…エジプト政府のお墨付き2015年07月04日 15時46分06秒

蒸し暑いですね。ちょっと贅沢して、エアコンを付けました。

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その事実なることはエジプト政府も夙(つと)に承認していると申しますから、星だということを信じないわけには、まいりかねるのでございます。

さて、昨日も引用したこのセリフ。
あまり細部にこだわるのも変だとは思いますが、突き詰めて言うと、「星店」のリアリティを支えているのは、この「エジプト政府のお墨付き」に他ならないので、この箇所は決してゆるがせにはできません。


さあ、どうぞご覧ください。これぞエジプト政府より正式に発給された、そのお墨付きでございます」と、店員が恭しく奥から取り出してきたのがこれです(…そう空想しながら眺めてください)。


王冠だっていかめしいし(当時のエジプトは王政です)、


刻印も実に立派です。
紙幅39cmほどありますから、なかなか堂々としたものです。
それに、これが「エジプト政府の発行した証明書」であることは、まぎれもない事実なのです。それが何の証明であるかは定かでないにしても…。

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エジプトの売り手の説明によると、上の証明書には1935年の日付が入っているそうで、古いといえば古いですが、エジプト政府は、星の採集を「夙(つと)に承認している」そうですから、もうちょっと古い証文も探してみます。


すると、こんな手書きの証明書が出てきました。
発行日は1913年4月25日。



これまた立派なエジプト政府の公印と刻印が、ギュッと捺してあります。


この証明書は古い手漉きの紙に書かれており、そこに見事な星の透かし紋様と、1911年の年次が入っています。これこそ「真正の星たることを証す」エジプト政府発行の証明書に他なりません。

…ということを真顔で申し立てると、嘘偽りの罪でエジプト王に罰せられるかもしれませんが、でも、この紙の正体は「無罪宣告証明書」だそうですから、たぶん大丈夫でしょう。

(この項もう少しつづく)