京都博物行(6)…ラガード研究所にて2015年07月17日 18時35分13秒

コンチキ コンチキ コンチキチン。
祇園祭のことを思うと、いろいろな日々の憂いも、すべて夢のような気がします。
栄華も戦乱も越えて響くお囃子の向うにあるのは、人間の勁(つよ)さでしょう。
人間とは勁いものです。

   ★ 

さて、脳内の暦によれば、今は7月5日。
ウサギノネドコさんで、バス乗り場を教えていただき、京都の町中をバスで移動。
これは京都に限りませんが、バス路線というのは、外来者に非常に分かりにくいので、バス一本で移動できることが分かって、大助かりでした。緑したたる京都御所の北、冷泉家住宅の脇を通って、洛東・北白川にのんびり向います。

ラガードさん訪問は2回目ですが、今回も目指すビルが分からず、その前をウロウロすること数度。外から見えるところに看板がないので、場所は非常に分かりにくいです。秘密基地というか、秘密結社というか、とても「秘密」の似合う店です。

■Lagado研究所 http://lagado.jp/index.html

大体、上のサイトの「ABOUT」のページ(http://lagado.jp/about/index.html)は、アバウトすぎて、全然aboutになってないし…というところからも、このお店(とオーナーの淡嶋さん)の性格はよく分かるのです。

しかし、それこそが魅力で、最近いろいろ屈託している私が、今回ぜひ再訪したかったのも、そういう力の抜けたところに触れたかったからなのでした。まあ、あんまり「癒しの空間」などという表現を安易に使いたくはありませんが、私にとってのラガード研究所はまさにそうした意味合いの場所です。

ちなみに前回の訪問記録は以下。

千年の古都で、博物ヴンダー散歩…ラガード研究所(1)、(2)
 http://mononoke.asablo.jp/blog/2011/10/27/
 http://mononoke.asablo.jp/blog/2011/10/28/

カウンターで淡嶋さんにコーヒーをごちそうになりながら、ふと目の前を見たら、こんな紙片が束になって置かれていました。


ペルセウス座流星群観察会
「おや?」と裏返すと、そこにはササッとこんなお知らせが書かれていました。


この紙片は、来月鴨川で予定されている流星群観察会の告知用DMなのでした。
なんと1枚1枚、すべて淡嶋さんの手書き。

「消しゴムで消せるDMがあっても面白いかと思って…」

むう、常ならぬ発想です。
「手書き風」DMはあっても、本当に手書きする人は少ないでしょう。淡嶋さんは別にウケを狙ったり、パフォーマンスを企てているわけではなくて、真面目にこういうことをするので、だからこそ人を惹きつけるし、私も好きなのです。


研究所で淡嶋さんと交わした個人的な会話はさておき、ラガード土産を見ながら、あの空間を反芻してみます。

(この項つづく)