不思議の森で石は夢見る ― 2015年10月27日 07時22分22秒
「八幡の藪知らず(やわたのやぶしらず)」というのがあります。
八幡は千葉県の地名で、JR総武線には「本八幡(もとやわた)」という駅があります。で、「藪知らず」とは、この地にかつて不思議な森があり、そこに迷い込んだ者は方向を失い、二度と出てこれなくなる…という、土地にまつわる怪異譚です。今の市川市役所の向かい側にある、「不知森(しらずもり)神社」が、その故地だといいます。
江戸時代の地誌にも録されており、昔からよく知られた話ですが、江戸の頃から諸説紛々として、その由来ははなはだ曖昧です。いずれにしても、江戸よりもはるかに古い遠い昔の記憶を反映した伝承でしょう。
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さて、今日の本題は藪知らずではなくて、その本八幡で来週末から始まるイベントの話題です。
■「石の夢」 時計荘×ROUSSEAU 企画展
〇会期: 2015年11月6日(金)~11月29日(日)
11:00~18:00 (水・金のみ21:00まで)
(会期中 11月9日(月)、16日(月)、24日(火)は休業)
〇会場: シャララ舎
市川市菅野1-14-9(最寄駅 JR・都営新宿線「本八幡」、京成「京成八幡」)
【MAP → http://shalalasha.web.fc2.com/about.html】
〇主催: 時計荘・ROUSSEAU
〇出展者: 医療系雑貨生みたて卵屋、saki、ささきさ、シャララ舎、
sleep epidemical laboratory、猫耳工廠、noir lapin、HASHIMOTO HIROMI、
beads accessory shop 玉、錬成機械工業、(協賛・天文古玩)
11:00~18:00 (水・金のみ21:00まで)
(会期中 11月9日(月)、16日(月)、24日(火)は休業)
〇会場: シャララ舎
市川市菅野1-14-9(最寄駅 JR・都営新宿線「本八幡」、京成「京成八幡」)
【MAP → http://shalalasha.web.fc2.com/about.html】
〇主催: 時計荘・ROUSSEAU
〇出展者: 医療系雑貨生みたて卵屋、saki、ささきさ、シャララ舎、
sleep epidemical laboratory、猫耳工廠、noir lapin、HASHIMOTO HIROMI、
beads accessory shop 玉、錬成機械工業、(協賛・天文古玩)
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主催者の時計荘さんは、鉱物結晶と鉄道模型用の極小フィギュアを組み合わせた不思議なジオラマ世界を、そしてROUSSEAUさんは、ガラスと金属による精巧な多面体テラリウムを生み出す作家さんで、共に「風景作家」と呼びうるようなお二人です。
今回の企画は、お二人のコラボレーションに、多くの作家さんが共鳴・共振して開催に至ったと聞きますが、まったく場違いな私がまじっていることからも、その共振現象がいかに大きかったか分かります。(「協賛・天文古玩」というのは、他にどう表現していいか分からなかったからで、要は会場に置かれるフリーペーパーに駄文を寄せただけのことです。)
企画の出発点から想像するに、ここで大きなテーマとなっているのは、「内なる風景への沈潜」であり、「大いなる世界の創出」なのでしょう。その世界創造のカギを握っているのが、「鉱石(いし)」です。確固とした世界を内包した鉱物には、人の内省を促す力がたしかにあります。
石の見る夢、人の見る夢。ふたつの夢が出会うところ―。
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会場のシャララ舎さん―美しい琥珀糖専門のお菓子屋さんです―は、住宅街の只中にあって、藪知らずほどではないにしろ、ちょっと分かりにくいところにあるようです。
入ったら最後、二度と出てこれなくなる…ことは多分ないと思いますが、そこで出会った夢の世界に囚われてしまうことは、大いにありえます。
入ったら最後、二度と出てこれなくなる…ことは多分ないと思いますが、そこで出会った夢の世界に囚われてしまうことは、大いにありえます。
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