11月の星座…リヴァプールの街から2015年11月25日 06時38分12秒



早くも月末になってしまいましたが、恒例の季節の星座めぐり。
11月はリヴァプールの中心部、ライムストリートから見上げる星空です。


以下、星図キャプション。

 「11月の星座。この星図を使って、皆さんは11月中旬から12月中旬の星座を学ぶことができるでしょう。皆さんは、今リヴァプールのライムストリートから南の方を向いているところです。右手に見えるのはセント・ジョージ・ホールです。先月の星図にあった星たちの多くは、西から西南にかけての方角に見えるでしょう。そして天の川は頭上近くを横切っています。」

地平近くの星座は、西南にみずがめ座、東南にくじら座(Cetus)。
くじら座は、星座絵では、我々の知っているクジラとは似ても似つかぬ巨大な海獣の姿で描かれます。真南の空にぽつんと輝くディフダ(くじら座β星)が、その尻尾の星。そして海獣の首には、有名な変光星のミラが、約11か月周期でゆっくりと脈打っています。


秋空の主役だった白鳥やペガススは、今や西に傾き、中天から頭上にかけては、うお座、アンドロメダ座、おひつじ座、ペルセウス座、ぎょしゃ座がひしめいています。もう少し頭を東に向ければ、牡牛やオリオンの姿も見えてくる頃合いですが、彼らが空の主役になるには、もうちょっと間があります。

   ★

星図につづく「今日は何の日」のページ。

(右側に写っているのは、11月30日生まれの英国首相チャーチル)

昨日、11月24日はダーウィンの『種の起源』が出版された日でした(1859年)。
また1642年のこの日、オランダ人航海家のアベル・タスマンがオーストラリア南方に新島を発見し、ここは後に「タスマニア」と呼ばれることになります。

そして今日11月25日は、アメリカの鉄鋼王カーネギーが生まれた日であり(1835年)、ちょっとマイナーなところでは、スペインの劇作家ロペ・デ・ベガが生まれた日であり(1562年)、いっそうマイナーなところでは、天文古玩の管理人が生まれた日でもあります。

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馬齢を重ねた目で、西に消えつつある天馬の姿を追ってみようと思いましたが、今宵はあいにく雨模様だそうで、侘しい上にも侘しいことです。

コメント

_ S.U ― 2015年11月25日 18時36分45秒

カーネギーさんと同じ誕生日でいらっしゃいましたか。
それでは、「うまい話」を見つけて起業して一儲けできればいいですね(←くどい)。まあカーネギーさんも昔の商人も、それだけのたいへんな苦労はあったことと思います。

 ところで、例えばカーネギーの記事の後に、2-244 とか Library 4-486 とか引用文献の巻頁を示しているようなのがありますが、これは、この本が事典で数巻あるということでしょうか。

何はともあれ、お誕生日おめでとうございます。

_ 玉青 ― 2015年11月26日 20時05分42秒

ありがとうございます。もはや誕生日も侘び寂びの中で味わう感じですね。(笑)

ときに文中の参照記載についてはご推察の通りです。
この星図と暦は、児童用百科事典の別巻からとったもので、文中の参照ページは、すべて本編の該当項目を指しています。例えばカーネギーは、「第2巻244頁」に独立した項目として出てくる一方、「第4巻486頁」の「Library」の項にもその名が登場することを意味します(図書館の創設を財政支援した事実が書かれているのでしょう)。ちなみにこの百科事典は、事項配列が全てアルファベット順になっており、Australiaは第1巻、Libraryは第4巻、SpainやWorld Warsは第7巻という具合です。

_ S.U ― 2015年11月27日 08時26分30秒

>児童用百科事典
7巻+別巻とはりっぱなものですね。ところで、百科事典は見出し語数が少なめで見開きで図解になっているタイプのものと、国語辞典のように見出し語が多くエッセンスだけまとめてあるタイプのものがありますが、最近は子どもでも読める後者のタイプのもの(数巻以上ある紙の本)はなくなってしまったのではないでしょうか。子どもも読む百科事典ですから古本で済ませるというわけにもいかず、寂しいことだと思います。
 自分の経験では、紙の本ですから「あ」から順番に読破してやるという野望もわいてきて、結局は「う」くらいで挫折するのですが、電子版だと順番にみていく気も起こらないでしょう。今さらうちには置く場所も読む人もありませんが、日本にはそういう最新版が発行されていてほしいものだと思います。

_ 玉青 ― 2015年11月27日 19時57分01秒

百科事典にはパラパラ読む楽しさがありましたね。
ネットでもリンクをたどったり、興味に任せて検索しまくることはありますが、どうも悪貨は良貨を駆逐する傾向があって、最後はどうでもよい情報に見ふけったりして時を無駄に使い、しかもあまり身になることが少ないようです。

_ S.U ― 2015年11月28日 05時45分04秒

>あまり身になることが少ない
ははは。
 パソコン版の百科事典が世に出たのはWWWの草創期とほぼ同じ1990年代なかばだったと思いますが、そのころは、リンクをマウスクリックだけで項目を次々といくらでもたどれるというのが、新しい活用の画期的な形態だと言われていました。
 あれから20年経って、身にならないことが判明したのは、これまた画期的な人類の進歩だと思います。

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