小さな夜景を眺める ― 2016年01月29日 13時30分11秒
今日は一日雨。
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駄菓子的魅力といえば、たとえば昨年10月に登場した、シルバームーン・カフェのマッチブック。
こういうエフェメラルなものに漂う、なんともいえない「カッコよさ」の正体は、いったい何なんでしょう? デザイン自体の巧みさは言うまでもありませんが、さらに、本来その場で打ち捨てられるものに、精一杯の意匠を凝らすところに、滅びの美学とか、あるいは粋(いき)の美学がある…ということでしょうか。
まあ、考えてみれば、人間自体がエフェメラに他ならないので、何かそこに自分の似姿を見るような、奇妙な仲間意識や「悲しみの美学」が混じるのかもしれません。
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こういう「かそけきもの」へのデザインは、日本の十八番(おはこ)ですから、シルバームーン・カフェに劣らぬ傑作が、多々生まれるのは当然です。戦前のマッチラベルひとつとっても、そうした例は無数にあります。
「カフヱー月夜」…この名称にして、このデザイン。
文句なしにカッコいいです。
文句なしにカッコいいです。
あるいは浅緑の夜空と白い星、そして地上の建物の対照が美しい「旅館 巴館」。
小さなマッチラベルの向うに広がる世界の、何と魅力的なことか。
こうなると、なんだか「カッコよすぎる」気がします。
こうなると、なんだか「カッコよすぎる」気がします。
こんなマッチをシュッと擦って、一瞬間を置いてゆらりと立ち上る紫煙…
ここからタルホの物語は突如幕を開けるのです。
ここからタルホの物語は突如幕を開けるのです。
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