この5年間2016年03月11日 06時49分58秒

このブログが始まって10年ということは、ちょうど「プレ3.11」と「ポスト3.11」に等分されるということです。そして、柄にもなく(且つブログの趣旨とずれるにも関わらず)、政治向きのことを口にするようになったのは、「ポスト3.11」の大きな特徴でしょう。

はじめは確か、震災対応で日本中がてんてこ舞いの最中、大阪維新の会が「君が代起立条例」を提出したと聞いて、「この大変なときに、他にやることはないのか」と噛みついたのが最初だった気がします。

その後、特定秘密保護法案があり、残業代ゼロ法案があり、安保関連法案があり、マスコミ攻撃があり、大学攻撃があり、原発再稼働があり…と書いていると、まさに肌に粟を生じます。

「天文古玩」はいわば呑気の問屋みたいなものですが、その「太平の逸民」にして、これほど危機感を覚えるということは、世間はおしなべて危機の只中にあると見て間違いないでしょう。

天災による人心の動揺があったとはいえ、わずか5年にしてこの惨状。
国破れて山河在り、その山河をも破らんとする不徳義漢の行いにより、この国は民のかまどの煙はおろか、草一本生えぬ荒涼たる土地になりはしまいか…と怖れます。

世が乱れてくると、「一期は夢よ、ただ狂え」とばかりに、進んで狂い回る人も出てきますが、政治家自らが狂い回っていてはしょうがないわけで、もっと真面目にやれと、苦言を呈したいです。

コメント

_ かすてん ― 2016年03月11日 17時42分37秒

>政治向きのことを口にするようになったのは、「ポスト3.11」の大きな特徴でしょう。
 私のところもまったく同様です。自分用のメモ代わりに目に付いた記事をリストアップしているうちにそのカテゴリーがずいぶん大きくなりました。

>「天文古玩」はいわば呑気の問屋
 呑気の問屋、呑気の博物館の本来の品揃えだけをさせてくれる政治をやってほしいものです。

_ 玉青 ― 2016年03月12日 13時27分32秒

かすてんさんの記事を読み、「戦争のつくりかた」を観ました。
まさに「既定コース」をたどっているような状況ですね。

ただ一つあの作品が予言していないのは、政府が今も必死に原発を推進していることで、ひょっとして現政権は日本中を原発だらけにして、「絶対に戦争のできない国」を作ろうとしているんでしょうかね。そして日本が滅びたら、世界も滅ぶぐらいの状況にして、「完璧な抑止力」を手にしようとしているとか。

…というような、「ただ狂え」的妄想に囚われそうな、実に気色の悪い世相です。

本当に、いつになったら呑気になれるんでしょうねえ。
と言って、ただ待つばかりでもダメなので、いっそ「日本呑気党」を旗揚げするとか…

_ S.U ― 2016年03月14日 20時53分14秒

原発と戦争の関係に関しては、この際世界が滅んだら滅んだでかまわん、という国家やテロ勢力もあり得るので、ご推測通り機能するかどうかはわからないですね。
 
 戦争と国民、原発と国民の関係という意味で確実なのは、戦争や原発があると、「震災」や「有事」の時に、「国民の生命を守る」という名目で、軍事作戦や原発事故対策に好きなように没頭でき、国民の安全をいくら放置しても国民の生命をいくら粗末にしても、国民の安全を守るためにやっている、という名目がたつことではないでしょうか。昭和18~20年に行われた諸作戦のことを思い出すと、とてもよくわかります。

>呑気党
 戦争、不況、子どもの貧困、格差、老人介護など、国民がみんな心配していることについて、「着実に進展している、実現できます」と堂々と言う現政権こそ、ある意味、呑気党だと思います。国民の代わりに呑気をやってくれているのかもしれません。

 さらに、国論を二分して改憲などと本当に呑気なものです。親の店が傾いている時にギャンブルや喧嘩にほうけるなど道楽息子ですよ。

_ 玉青 ― 2016年03月19日 15時09分35秒

うーむ…あの顔もこの顔も、居並ぶ顔を眺めると、たしかに道楽息子ぞろいですねえ。

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