疾走する太陽の光 ― 2016年06月06日 07時01分38秒
いつもの棚から窓辺に移された砂時計。
モノ自体は、木枠に収められた、何の変哲もない砂時計です。
しかし、この砂時計はある「事実」を表現しており、それ自体シンボリックな存在です。
しかし、この砂時計はある「事実」を表現しており、それ自体シンボリックな存在です。
木枠に刻された文字。
「In this time: sunlight reaches Earth」
「In this time: sunlight reaches Earth」
太陽から地球までの距離は、光の速さで約8分20秒。
すなわち、我々が目にする太陽は、8分20秒前の姿です。
その8分20秒という時間を、砂時計で表現したのが、この「太陽の光の砂時計」なのでした。
すなわち、我々が目にする太陽は、8分20秒前の姿です。
その8分20秒という時間を、砂時計で表現したのが、この「太陽の光の砂時計」なのでした。
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サラサラと落ちる白い砂。
二つの世界を結ぶ通路を滑り抜け、砂は「こちら」と「向う」を行き来します。
これは時を測る実用品ではなしに、それを見て何かを感じるための品です。
それは太陽の存在であったり、宇宙の大きさであったり、長大な空間を越えて光が走る姿であったり、人によって様々でしょうが、たしかに人はそれを見て何かを感じます。
それは太陽の存在であったり、宇宙の大きさであったり、長大な空間を越えて光が走る姿であったり、人によって様々でしょうが、たしかに人はそれを見て何かを感じます。
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私がこれを購入したのは2009年11月、今から6年6か月前のことです。
あの日太陽を出発した光は、今やケンタウルス座α星やバーナード星といった、太陽に最も近い恒星たちを越えて、さらに遠い旅を続けているはずです。
あの日太陽を出発した光は、今やケンタウルス座α星やバーナード星といった、太陽に最も近い恒星たちを越えて、さらに遠い旅を続けているはずです。
そして、それは太陽の光だから、そんな壮大な旅をしているわけではなくて、部屋の窓から洩れる微かな灯りも、やっぱりそんな途方もないスピードで、宇宙空間を駆けているに違いなく、そんなことを思いながら、この砂時計を眺めると、たしかに何かを感じます。
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