デ・ラ・ルーとその時代(6)2016年10月26日 07時00分56秒

今日はオマケの話題です。

デ・ラ・ルーによる月のステレオ写真を知ったのは、天文アンティーク界隈で著名な、スウェーデンのトマス・サンドベリ氏の「SCIENTIFIC CURIOSITIES」の下のページでした。

Set of R&J Beck Glass and Paper Stereoview of the Moon
  -- Photographed by Warren De La Rue

 http://www.blenders.se/ebay/me/astro/beck.html

サンドベリさんの説明を読むと、このデ・ラ・ルーのステレオ写真は、もともと R & J Beck 社(19世紀半ばにロンドンで営業した光学機器メーカー)のステレオスコープと、抱き合わせで販売されており、紙焼きタイプのものと、ガラススライド式のものとがあったようです。

ガラススライド式のステレオ写真というのは、以前もチラッと登場しましたが↓、透過光で眺めることによって、一層興ある3D体験をする目的で作られたものらしく、月はまさにうってつけの対象です。


   ★

サンドベリさんによる紹介写真にあるように、この月のステレオ写真は、本来いろいろな月齢のものがセットになっていたはずですが、私自身はセットで売られているのを見たことがありません。それに、バラ売り状態でも結構強気の値付けがされていて、購入を控えていました。でも先日、ようやく値ごろの品を見つけ、1枚だけ手にしたのが、昨日の品です。

…思えば、昨年の師走に、渾天儀の模型を手にして以来(http://mononoke.asablo.jp/blog/2015/12/19/)、今年は以前から待望していたモノとの出会いがいくつもあって、その方面ではなかなか充実した年でした。

そんな回顧記事を年末に書くかもしれません(書かないかもしれません)。

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