錬金術師の入れ子 ― 2016年12月17日 21時40分19秒
机の上に置かれた、小さな真鍮のバケツ。大きさは普通のぐい呑みほど。
ふたを開けると、中に同心円状のものが見えます。
中身を取り出して並べると、何だか錬金術師の実験道具のような風情です。
この可愛い金属カップの入れ子、最初は体積を測る計量カップかな?と思いました。でも、よくよく話を聞いてみると、同じ測るのでも、こちらを重さを測るためのもの――すなわちカップ型の分銅なのだそうです(手元のキッチンスケールで測ったら、いちばん小さいのが15グラム、いちばん大きいのが50グラムちょうどでした)。
重さを測る品なら、たしかに錬金術師が使っても不思議ではありません。
そこに薬匙を添えると、いっそうそれっぽい感じです。
でも、再びカップを重ねて、
パカッと蓋を閉めれば、妖しい錬金術師の影はたちまち消え失せ、バケツは何事もなかったように沈黙し…
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