天球の入れ子 ― 2016年12月18日 14時01分07秒
ちょうどミカンぐらいの大きさの、まあるい木の挽き物細工。
上下には太陽と月、側面には12星座が描かれています。
そして内面を彩る深い青と金の星。
さらに、この卵のような天球の中には…
さらに、この卵のような天球の中には…
太陽の卵と月の球(月は中身の詰まった木球です)が、マトリョーシカのような入れ子になっています。
本当は天球の外側を、地球をかたどった卵が包み込む4層構造になっていたはずですが、手元の品は地球を欠いています。
でも、これは無い方が意味が通ります。天球の外側に地球があるのは、いかにも不自然だからです。(ここは地球を中心に据えて、天球―太陽―月―地球とするか、あるいは系の階層を基準に、天球―太陽―地球―月とした方が素直です。)
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この民芸チックな品、ファッション用品やアクセサリーの通販会社、リリアン・ヴァーノン(ニューヨーク)が1980年代に扱っていたもので、今でもときどきオークションサイトで見かけます。さして古くもないし、他愛ない品ですが、いろいろカラーバリエーションがあって、味のあるとぼけた絵柄は、見ていて楽しいものです。
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