偽りの月、幻の夜2017年05月30日 22時10分29秒

昨日の月齢は3.3、ちょうど三日月でした。

少しぼんやりした月が、夕闇の中に浮かんでいるのを見ると、目前に迫った「六月の夜の都会の空」(by タルホ)を意識しないわけにはいきませんし、月を追いかけるようにして、今にもポン彗星が空を飛びそうな錯覚に襲われます。

下はそんな幻想の夜にふさわしい絵葉書。


巨大な望遠鏡が宙をにらむ、ベルリンのトレプトウ天文台
本ブログにはすでに何回も登場している、おなじみの場所です。
ここは市民にも公開されている一種の観光名所なので、絵葉書もずいぶん作られましたが、上に載せたのは、まだ開所まもない、1900年頃に出た石版刷り。

雲間に浮かぶ月は、ちょうど今日あたりの四日月でしょうか。
昼間の景色に手描きの月を加えて、強引に夜景に仕立てているのですが、その不自然さが、画面に一種不穏な感じを与えており、今にも怪しいドラマが幕を開けそうです。

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そんな気分に任せて、今年もまた「タルホ的なるもの」を探してみます。
首尾よくそれらが手元に届いたら、またご一緒に夜の散歩に出かけることにしましょう。