小さな星座早見盤2017年10月11日 18時52分47秒

ドイツ南部、スイスとの国境・ボーデン湖に近いところに、ラーベンスブルクの町があります。この小さな町で、主に児童書を手がけていたのが、「オットー・マイヤー社」。

同社は今も健在で、最近はボード・ゲームやパズルが主力商品だそうですが、そのかわいらしい旧社屋は、現在「ラーベンスブルク博物館」に改装されています。

(オットー・マイヤー社・旧社屋。独語版wikipediaより)

この小さな町の、小さな出版社が出した、小さな星座早見盤を見つけました。

(使用説明書と、早見盤が入った外袋)


袋の中には縦長の早見盤本体が入っています。
なぜ縦長かといえば、この小さな星座早見を、いっそう小さくするために、本体が二つ折りになっているからです。


(広げたサイズは、約12.5cm四方)


星図は4等星まで表示。作られたのは1880年代と思います。

当時、こんな星座早見をポケットにしのばせた小さな天文家が、あちこちで星を眺め、夢と想像力だけは大きく――無限に大きく――膨らませていたのでしょう。
そう思うと、この早見盤がいっそう愛らしく、いとしく思われます。