二廃人、メトロポリスをくさす2020年07月07日 06時35分27秒

―よお、久しぶり。景気はどうだい?

ああ、君か。まあ元気は元気だけどさ、おとといの都知事選がちょっとこたえてる。

―なんだ、ぼやき節か。

まあ都民でもないし、ぼやいてもしょうがないんだけどね。でも、日本に冠たる首都の選挙があれじゃあね。東京の人には、もっと日本に冠たる首都の民として、それなりの見識を示してほしかった。

―首都だろうと、離れ小島だろうと、人間はそんなに変わらんだろうよ。

でもさ…。

―まあ、東京村の長(おさ)に誰を選ぶかは、村の連中の勝手次第で、どうでも好きにするがいい。それよりもだ―。

ふむ。

―だからこそ東京の連中に、よその土地の運命まで左右させちゃいかんのさ。見識はない代わりに、衆をたのんで、どんな横車を押してくるか、知れたもんじゃないからな。

なるほど、たしかに都知事選は地方選挙かもしれないけど、東京はまごうかたなき「中央」だもんね。僕が漠然と不安に思ったのは、そこかもね。

―用心しないといかんぜ。

本当だ。危なっかしいね。

   ★

青空はまだ見えません。それどころか、雨はさらに降りしきっています。
今宵、天の川も気になりますが、まずは地上の河川に目を向けねばなりません。