夜の散歩2021年12月23日 20時48分32秒

昨日は本当の冬至でした。

夜の季節は夜を楽しもうと、このところ夜の散歩を重ねています。
といっても、正真正銘の散歩ではなくて、仕事帰りに最寄りの地下鉄駅のふたつ手前で降りて、ぶらぶら遠回りして帰ってくるだけのことですが、なるべく毎日歩くコースを変えているので、いつも何かしら新しい発見があります。

途中はけっこう起伏に富んでいて、坂をのぼれば遠くに夜景が見えるし、道沿いには暗い木立があり、静かなお屋敷街があり、教会があり、墓場があり、明るいショーウィンドウがあり…。そういう中をコツコツ歩いていると、自分がなんだか稲垣足穂の作品世界の住人になったような気分です。

はたから見たら、いかにも不審者っぽいですが、途中で行き会う人もめったにないので、人目を気にすることなく、月を眺め、星を眺め、夜のにおいを感じながら静かに歩けるのは、寒い冬の夜なればこその愉しみでしょう。


ときどき思い出したように購入する月の絵葉書。
夜には夜の華やぎがあり、夜の数だけ物語があります。

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