ガラスの底の宇宙2022年02月04日 18時14分19秒

大自然の猛威を前に、人々はなすすべもなく立ち尽くしていた…。
今回のコロナ騒動を眺めていると、そんなステロタイプな言い回しが自ずと心に浮かんできます。確かにcovid-19も自然の一部には違いありません。

でも、それを言うなら、我々だって自然の一部です。
人は自然を何となく自分の外にあるものと思って、「ヒト 対 自然」の構図で物事を考えがちですが、covid-19の場合、外にあると思っていた自然が、実は自らの肉体の内部にまで広がっていることを痛感させてくれました。人とウイルスの主戦場は、ワクチン接種会場や医療機関などではなくて、我々自身の肉体の内部です。ウイルスにとっては、我々の肉体そのものが広大な「環境」であり、我々は宇宙の階層構造にしっかり組み込まれているのでした。

オミクロンに振り回されて、この間まったくブログも放置状態でしたが、ようやく第6波もピークが近い兆しがあります。何とかこのまま終息し、我々を取り巻くささやかな宇宙に早く平穏が戻ってきてほしいです。

   ★

そんなこんなで、久しぶりに自ブログを開いたら、新しいコメントを頂戴しているのに気づきました(尚桃さま、ありがとうございました)。それは実に16年前の記事へのコメントで、内容は星座早見盤を組み込んだペーパーウェイトの紹介記事です。


■銀河鉄道の地図

読み返すまでもなく、記事を書いたことも、記事を書いたときの気分もはっきり覚えています。と同時に、しみじみ懐かしさを感じました。文章もそうだし、書き手である私も、今よりずっと素朴な感じがします。


この16年間、何が変わって、何が変わらないのか?
変ったものは、何といってもモノの量です。まあ、16年間も天文古玩周りの品を探し続けていれば、いい加減モノも増えます。それにまつわる知識の方は、必ずしもモノの量に比例しないので、増え方は緩やかですが、これもまあちょっとは増えました。


一方、変わらないもの。それはやっぱり「星ごころ」であり、賢治や足穂を慕う思いです。だから例のペーパーウェイトを前にすれば、昔と同じようにいいなあ…と思うし、銀河を旅する少年たちの面影をそこに感じるのです。その気持ちがある間は、まだまだ天文古玩をめぐる旅は続くでしょう。


部屋の窓から見上げれば、そこには宇宙がどこまでも広がっています。
そして机上のガラス塊を覗き込めば、その底にも漆黒の宇宙があり、銀河が悠然と流れているのが見えます。そのとき銀河は私の瞳や心の中をも同時に流れ、そこを旅する少年たちの声が、すぐ耳元で聞こえるのです。

コメント

_ 尚桃 ― 2022年02月08日 15時39分50秒

こんにちは、新しい画像観られて嬉しいです!やっぱり素敵ですね~。うちにお仲間が来てくれたらいいなあ。

そちらにまた新しい仲間がもし来たら、メール連絡してくれると幸いです。不躾なコメントしてすみません

_ 玉青 ― 2022年02月12日 11時21分02秒

合点承知!(笑)
もし新しい「お仲間」に出会ったら、すぐにご連絡することにいたしましょう。
まあ、果報は寝て待てと言いますから、どうぞ気長に縁が整うのをお待ちください。
このペーパーウェイトに限りません。どうか素敵な品々との出会いが尚桃さんに訪れますように!

_ 尚桃 ― 2022年02月12日 20時20分53秒

ありがとうありがとうございます😭
本当にその言葉が嬉しいです(;´Д⊂)

運命の出会いってありますよね。私も半世紀以上生きてますが、こんなにも夢中になれる物に出会ったことありません。子どもの頃から、夜空🌃モチーフの物が大好きで昼よりも夜が好きでした。自分語り長々とすみません、、このペーパーウェイトは通信販売もされていた物らしいので、ある程度数はあると思うのですが中々出回りませんね、それはとても魅力的だからでしょうね。今晩も夜空にお願いしたいと思います。失礼しました!

_ 尚桃 ― 2022年05月24日 12時18分26秒

玉青様、お久しぶりです、尚桃です。
クシュカペーパーウェイトを手に入りました!実物は画像よりも美しくて手に入った事が夢みたいで手が震えました。
一生物の宝物になると思います。私事のコメント失礼しました!

_ 玉青 ― 2022年06月01日 21時06分45秒

尚桃様、お返事が遅くなり申し訳ありません。
とにもかくにも、おめでとうございます!
長年求めていたものとの出会った喜びは、また格別のものがありますよね。そしてモノの立場からしても、熱心に探し求めてくれた人の手に渡ったことは、きっと嬉しいことに違いありません。
どうか末永く、幸せな関係が続きますように!

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