神戸モノがたり補遺 ― 2023年06月12日 21時25分59秒
ゴソゴソしているうちに、昨日の記事に関連してこんな品も見つけました。
神戸市役所が発行した、「開港五十年祝賀記念」の絵葉書です。
神戸開港50年というのは、大正10年(1921)のことですから、だいぶ古い話です(一昨年が開港150年でした)。
中身は美しい石版刷りで、神戸市役所も相当力が入っていたようですね。
10年前の『天体議会』をめぐる企画は、相当ねちっこいものだったので、このブログの本筋からはみ出して、いろいろなモノに手を出していました。この絵葉書も、「“みなとの祭”もいいんだけれど、もうちょっと「開港式典」の語感に近い品はないかな?」と探していて、見つけたんだと思います。まあ、これは「祭典」というよりも、単なるアニバーサリーグッズに過ぎないんですが、他の品と並べて、そこに「開港」の2文字を添えてみたらどうだろう…と思ったわけです。今にして思えば、要らざる努力だったような気もします。
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返す刀で、昭和8年(1933)に始まった「第1回みなとの祭」の記念絵葉書も入手しました。
こちらは雲母(きら)の入った紙に木版摺りという、露骨に和の風情で、『天体議会』の世界からは随分遠いのですが、これも歴史の一断面であり、神戸が持つ多彩な表情のひとつにほかなりません(外袋に刷られた「菊水」は楠木正成の紋所で、正成を祀る湊川神社が市内にあることに由来します)。
(手前の影の部分で目立ちますが、全面に雲母が散っています)
ここまでくると、もはや「神戸もの」というカテゴリーを新設してもいいぐらいですが(十分それだけの記事はこれまで書いてきましたから)、他とのバランスもあるので、これもとりあえず長野まゆみさんのカテゴリーに入れておきます。
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