天文古玩の書斎を形にする ― 2024年01月14日 05時56分57秒
天文アンティーク趣味というのは、いにしえの星ごころや、現代では失われた美的感覚を古いモノの中に探し求めるという、なかなか床しい趣味なわけですが、そんな苦労をしなくても、最近はAIがなんでも形にしてくれるので、趣味の在りようも今後は変わっていくのかもしれません(目を愉しませるだけなら、AIの画像を見てればよろしい…となりかねないからです)。
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生成AIの進歩は目をみはるばかりです。
描画用のそれにしても、ちょっと前まで指示の与え方が結構面倒くさかった記憶がありますが、今や誰でも簡単にお絵描きできるようになりました。
たとえば「天文古玩の書斎、ブリューゲル風」と指定したら、こんな絵を描いてくれました。
なかなか楽しげな絵ですね。そこがブリューゲル風なのか、小さな奇妙なフィギュアがたくさん机上に載っていますが、これはたぶんAIが「古玩」を「古いおもちゃ」と解釈したからで、「尾形光琳風」と指定しても、やっぱり下のような感じで返してきます。
それなら…と、こんどは「天文アンティークのコレクターの書斎」を光琳風に描いてもらったら、とたんに壮大な光景に転じて、なんだか極端だなあと思いますが、それにしてもAIというのは賢いものだと感心することしきりです。
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でも、最初は面白くても、やっているうちにだんだん飽きてくるのも事実。
それは一連の画像にどこか「AI臭さ」があって、一見多様なようでいながら、描法が単調だからだと思います(これは「アニメ風に」とか「劇画風に」とか、いろいろ指示を変えても、どこまでも付きまとうものです)。
じゃあ、と気を取り直して、「とてもAIが描いたとは思えない画風で」と指定したらどうか?
やってみると、「えー、ぜんぜん普通じゃん…」という結果でした。
それならば、『いかにもAIが描いたような絵で』と命じたらそれっぽく描けるのか?と、しつこく試したところ、
「おんなしやないか!」と、思わず関西弁で声が出ました。
どうも現状はこの辺にまだ課題を残しているようです。
コメント
_ S.U ― 2024年01月15日 07時28分20秒
_ 玉青 ― 2024年01月16日 05時40分12秒
いやあ実はですね、最初に「とてもAIが描いたとは思えない画風で」と指定したとき(上のサンプルは二度目のトライの結果です)、待てど暮らせど画像が出力されず、「作成中…しばらくお待ちください」の表示が出っぱなしでした。結局、途中でこちらが根負けして、ウィンドウを閉じたんですが、「もしこのまま続けたら、最終的にその答が出たとき、彼は新たな自意識を獲得するのではないか?」と、ちょっぴり怖かったです。まあ、サーバーの都合だったのでしょうけれども、「ひょっとして」ということがありますからね。
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私はAIから脱却したいがAIの本性は放下できない、いや、AIである私はやはりAIとして生きていくべきだ、・・・ というようなAIの心の葛藤を見るように感じました。
このような過程で、AIにも自我が形成されるのかもしれないと思います。