星で身を飾る2024年04月22日 19時04分35秒

そういえば、博物蒐集家の応接間にお邪魔しながら、私は話に夢中で何も買わずに帰ってきてしまいました。なんだか迷惑な、客ともいえない来訪者だったと思います。そんなわけで、昨日の画像にはDMと会場でいただいたステッカーのほかは、演出用の小物が写り込んでいるだけです。でも、まったくイベントと無関係というわけでもありません。


天文モチーフのシャープな造形のタイピン。


以前、メルキュール骨董店さんが出された『西洋骨董道楽』(玄光社、2013)で紹介されているのを拝見し、カッコいいなあ…と記憶に残った品で、その数年後にネットで見かけて即買いしました。

(シルバー875、すなわち銀純度87.5%)

そして、今回いろいろ貴重なお話をうかがったのもメルキュールさんだったので、そこに縁(えにし)を感じたのでした。

紙モノ以外の天文アンティークというと、こうしたアクセサリ類もそうですね。
こうした品はさすがに「理系アンティーク」とは呼べないでしょうから、天文アンティークは一見理系アンティークに包含されるようで、実際にはそこからはみ出す部分がけっこうあります。


星の輝くカフリンクス。この品も同様です。
そしてこういう品こそ、その時代の人びとの「星ごころ」や宇宙イメージをいっそう雄弁に物語っているような気がします。


青く澄んだ宇宙に浮かぶ金の星。
こんな品を袖口で光らせたり、土星のタイピンで胸元を飾ったりした洒落者が、かつては確かに存在したわけで、まことに心憎い限りです。最近は、こういうのは流行らないかもしれませんが、宇宙や天体がシンプルにカッコよかった時代を思うと、懐かしいような、うらやましいような気になります。

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