紙の星 ― 2012年02月14日 21時56分51秒
今日は大事な2月14日ですから、生々しい剥製の話題は先送りして、「L’Astronomié天文学」と題された、可愛らしい19世紀のクロモカードを載せます。(詞書きを見ると、パリの「アンリ商店」という洗濯屋さんが作ったもののようです。)
とんがり帽子の少年天文家と青いドレスの少女。
この少年は心から女の子に星を見せてあげたかったのでしょう。それもとびきり素晴らしい星を。でも、結局彼は紙の星を見せることしかできなかった。
少女は感極まった様子で望遠鏡をじっと覗きこんでいます。でも、彼女だって本当はそれが紙の星に過ぎないことを知っているのだと思います。
男女の間に限らず、親子でも、きょうだいでも、友人同士でも、こういう切ない光景は、いろいろなところで見られます。
悲しい嘘、優しい嘘、尊い嘘、どうしようもない嘘。
嘘にもいろいろな色がありますね。
その色は見る角度によっても変わるかもしれません。
そして、嘘の中にもまことがある…
齢を重ねると、だんだんそうしたことも分かってくる気がします。
コメント
_ S.U ― 2012年02月15日 08時19分53秒
_ 玉青 ― 2012年02月16日 06時03分44秒
いずれにしても切ない話ではありますね。
それが人生の味といいますか、フランス人だと C’est la vie. と呟いて肩をすくめる場面かもしれません。
それが人生の味といいますか、フランス人だと C’est la vie. と呟いて肩をすくめる場面かもしれません。
_ S.U ― 2012年02月16日 07時55分20秒
>人生の味~肩をすくめる
そして、それを埋め合わせるかのように、甘いフランス菓子に手を伸ばすのでしょうね。
そして、それを埋め合わせるかのように、甘いフランス菓子に手を伸ばすのでしょうね。
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「紙の星」でも掲げてくれる人がいるだけで本当にありがたい、と昨今は本当にそう思います。 かつては「紙の星」なら掲げてもらわない方がマシだ、と考えた時代もありました。さて、どちらがよい時代なのか。 明るい話にはなりませんですみません。