月を着る2021年09月28日 19時18分54秒

昨日に続いて、メタルピクチャー・ボタンです。
三日月と星と彗星(ないし流れ星)を描いたボタン。直径は25ミリ。


こちらは19世紀後半、ヴィクトリア時代の品と聞きました。


(裏面)

ボタンの丸いベースに、別に作った三日月を爪で留めて、それ以外の星たちは一つひとつ手で彫り込んであります。(焼付け塗装を彫ることで、地金の金色が見えています。)


三日月の顔のまわりがもやッとしていますが、これも錆や曇りではなく、月がぼうっと光っている様を、細かい毛彫りで表現したもので、非常に凝った細工です。

三日月の表現としては、それこそ「月並み」な感じがなくもないですが、肝心なのはこれがブローチとかではなくて、あくまでもボタンだということ。19世紀には確かにこんなボタンの付いた服があり、それを着ていた人がいるのです。洒落てるなあ…と思うし、その星ごころは心憎いばかりです。

それにしても、一体どんな服に付いてたんでしょうね?
そしてどんな人が着ていたのでしょう?

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