土星キャラ立ち史(その7)2016年08月26日 06時13分41秒

「サターンマン」のルーツは依然さっぱりです。
でも、まさにその名にふさわしいのが下の人物。


 “The MAN with the HEAD of SATURN!”「土星の頭を持つ男!」

…という文字の脇で、土星頭の男がビビビビ!と怪光線を発し、人々が逃げまどっています。見るからにわけが分かりませんが、これは『ストレンジ・アドベンチャーズ』というアメコミ誌の1963年9月号の表紙です。

9月号は、この「土星の頭を持つ男」と「原子の騎士(Atomic Knights)」というコミックの2本立てですが、とにもかくにも「土星の頭を持つ男」の内容を見てみます。

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謎の宇宙船と戦う男たちのタイトルページ。

その脇に、私の名前はビル・スメイザーズ。カルダー・カレッジの天文学教授だ。だが10年前、私は朝鮮戦争で中国共産党と戦う中尉だった…」という主人公の独白が書かれています。このビル・スメイザー教授が、本作の主人公。


かつての戦友たちと懐かしい再会を果たし、自分の勤務する大学を案内するビル。
しかし、そのとき彼の身体に突如異変が生じます。

「あ、いったいどうしたんだ?目が、目が見えない!」
「ビル、君の頭の回りに変な光が!」

「なんてこった!土星の形になったぞ!」
「ビル、早くそれを取れ!」

…と騒然となったところで、表紙絵のコマになります。


必死に土星のかぶりものを取ろうとするビル。
しかし、土星の頭は怪光線を発射し、それを浴びた友人たちは次々に消滅してしまいます。ビルはその気配を察して、さらに焦ります。

「いけない、この土星の頭を脱がないと、私は地球上の人々を全て破滅させてしまうかもしれない!」

ビルは…そして人々の運命は…?!

(この項、緊迫してつづく)