おさる計算機(上) ― 2018年06月07日 07時15分11秒
おもちゃの話題は一服と書きましたが、再度おちゃめいた品を載せます。
(約14cm角のブリキ製)
でも、これを安易におもちゃ呼ばわりしてはいけません。
何せ、このめかしこんだ猿は、複雑な計算をたちどころにこなす、立派な計算機なのですから。そんなわけで、今日の記事のカテゴリーは「数学」です。
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その操作法は、ごくシンプルです。
まず右足と左足で、掛け合わせたい二つの数を指定します。
たとえば、こんな具合に「4」と「9」に合わせると…
手先のインジケーターがするすると動いて、ぴたりと「36」を表示してくれます。
何と賢い猿なのでしょう。
そんなわけで、名称も「”Consul”, The Educated Monkey」。
まさに教養ある猿です。そして『コンサル』とくると、ちょっと猿が付きすぎですが、「コンサル」(今ではもっぱら「領事」の意です)には、「コンサルタント」と同義の古い用法があるので、ここでも「指南役」といった意味でしょう。
(背部のスタンドを使えば、頼もしい指南役を常に机上に置くことができます。)
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問題は、これがどのような機構によって実現されているか、です。
電子デバイスに頼らず、歯車やギアといった機械部品だけで、この猿に計算能力を持たせるには…。どうです、分かりますか?
「おさる計算機」の裏側に潜むメカニズムの紹介は次回。
(この項つづく)
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