なつのほし(第三夜) ― 2023年08月01日 22時06分18秒
夏の星座には、
―― 少しの間 ――
北の空に。ひしゃく形にならんだ、七つの
星が見えます。
〔中略〕この 北斗七星は。又 おおくま座とも
よばれています。
さあ、こんどは アメリカのインデヤン
につたわるお話を致しましょう。
ブルルルルルン!
と、投げ上げました。
―― 少しの間 ――
こうして、くまは そのまま空で 星に
なって いまでも 空を廻っているのだと
いうことです。
このように 星に、まつわる おもしろい
伝説は まだ たくさんあります
とても遠いところにあるのです。
七夕の 織女星などは、私たちにごく近い
星ですが、それでも 織女星からの光りは
二十六年もかかって やっと私たちに
とどくのです。
天文学では、星への距離をあらわすのに
「光年」つまり、光りで何年かかるかと いう
ふうにいいます。織女星の距離は、二十六光年
ということになりますね。
これで 夏の星のお話は終わりますが、
皆さんも 星のきれいな夜、いっしょう
けんめい、はたを織りつづけている織女姫
の織女星や、空へ投げ上げられたおお熊の
北斗七星を さがしてみて下さい。
なつのほし(第二夜) ― 2023年07月31日 18時09分21秒
います。そのため一日の同じ時間でも、空に見える
星座は季節によってちがうのです。
春、夏、秋、冬、いろとりどりに咲く花がちがう
ように、星空も たえずうつりかわっているのです。
さて、今日は、みなさんに夏の星のお話をいたし
ましょうね。
お友達が出来たのです。
(織女姫)『さあ、こんどは お舟にのってあそび
ましょうよ。」
まい日、まい日、織女姫は こうして
あそんでいたのです。
水がふえて 川が渡れなくなってしまうのです。
(かささぎ)『かわいそうに、私がわたして
あげましょう』
と、さっとつばさをひろげて 織女姫を
むこう岸にわたしてくれました。
―― 少しの間 ――
これが、七夕の、中国につたわる伝説です。
なつのほし(第一夜) ― 2023年07月30日 17時52分26秒
空いちめん 宝石をちりばめたように
輝いています。
じいっと 空をながめていると いくつ
かの星が、人間や、動物や、いろいろな
道具などの形に、まとまって見えるように
思われます。
―― 少しの間 ――
おお昔の人々は、それに神話をむすびつけ
星座というものをつくり出しました。
いまでも 星座の名前は、そのまま残って
人々にひろく知られています。
柱の傷はおととしの…ギンガリッチ氏を柱にして ― 2023年06月05日 19時44分01秒
三丁目の星空 ― 2023年05月23日 07時50分30秒
保育社、昭和30年(1955)
■島村福太郎(編) 『月世界旅行』(日本児童文庫20)
アルス、昭和29年(1954)
野尻抱影、少年にパロマーを説く ― 2023年05月18日 18時56分03秒
繩書房、昭和24(1949)
パロマーの巨眼よ、永遠に ― 2023年05月14日 12時01分52秒
『パロマ天体写真集―巨人望遠鏡がとらえた宇宙の姿』
地人書館、1977(架蔵本は1981の初版第2刷)
『天体写真集―200吋で見る星の世界』。
誠文堂新光社、第5版1959 (初版1953)
ガリレオ問題(The Galileo Affair) ― 2023年03月24日 18時04分56秒
W.A. Wallace 「ガリレオの科学概念」
J. Dietz Moss 「ガリレオがコペルニクス体系について記述する際の証明レトリック」
J. Casanovas 「ガリレオ当時の年周視差問題」
O. Pedersen 「ガリレオの宗教」
G.V. Coyne & U. Valdini 「青年期のベラルミーノの世界体系に関する思想」
■第2部 ガリレオと科学の進歩
M. Heller 「ガリレオにとっての相対性」
M. Lubański 「ガリレオの無限に関する見解」
J.M. Źyciński 「ガリレオの研究プログラムは、なぜ競合する他のプログラムに取って代わったのか」
K. Rudnicki 「ガリレオの方法論を適用する上での限界」
■第3部 ガリレオ問題の文化的反響
P. Feyerbend 「ガリレオと真理の専制」
F.M. Metzler 「ガリレオの発見における神話と想像力」
囚われのガリレオに会いに行く ― 2023年03月21日 05時57分37秒
黄金の星図集(後編) ― 2023年02月26日 08時31分00秒
そこにあるのは、例えばペガスス座とカシオペヤ座のこんな姿です。
本書はまぎれもなく天文書であり、これは星図なのですから、当然といえば当然ですが、その星の配置はきわめて正確です。しかし、その星の並びを覆い尽くすように描かれた星座絵の何と華麗なことか。
美麗にして豪奢、19世紀ウィーンに乱れ咲いた、まさに宝物のような星図集です。まあ、実際に星見のガイドに使うことを考えると、星よりも星座絵のほうが目立ってしまって使いにくいと思いますが、ここまでくれば、それはあまり大した問題ではないでしょう。
(おとめ座とへびつかい座)
(さそり座とりゅう座・こぐま座)
こんな具合に、本書は32枚(すべて裏面は空白)の「黄金の星図」によって北半球から見た星空を描き、
さらに巻末にはこんなアレゴリカルな図が載っているかと思えば、
冒頭を彩るのは、美しい12星座の口絵で、
しかも折り込みで、さらに大判の豪華な北天星図まで付属するのですから、もはや何をか言わんやという感じです。
★
ここに収められた星座絵を、私は「ユーゲント・シュティール」、すなわちフランスのアール・ヌーヴォーに相当するドイツ語圏の様式と見たんですが、ユーゲント・シュティールが幅を利かせたのは、19世紀も末のことなので、本書が刊行された1858年とは年代が合いません。果たしてこういう様式を何と呼ぶべきか、あるいはイギリスのアーツ・アンド・クラフツ運動がウィーンにまで飛び火したんでしょうか?識者のご教示をいただければと思います。
【2月26日夕刻 付記】 いろいろ考え合わせると、年代的・様式的に符合するタームは「ラファエル前派」ですね。ただ、イギリス生まれのラファエル前派とウィーンの媒介項は依然不明です。
これら一連の石版画を制作したのは、「ライフェンシュタイン&レッシュ芸術社(Artistische Anstalt von Reiffenstein & Rösch)」で、ネットで検索すると同社の手掛けた作品がいろいろ出てきますが、その歴史は今一つはっきりしなくて、19世紀のウィーンで活動した石版工房という以上の情報は得られませんでした。
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