赤レンガと天文学2016年04月29日 14時43分13秒

新島 襄(天保14-明治23/1843-1890)といえば、同志社大学の創設者。
2013年の大河ドラマ『八重の桜』では、主人公・八重の夫として、準主役にもなりました(「ダブルジョー」の配役で、オダギリジョーが演じましたが、これは偶然だそうです)。

その新島襄に関して、ちょっと変わったイベントが開かれることを、コメント欄でご案内いただきました。


新島襄の見た宇宙 ―同志社大学天文同好会 創立50周年記念―
○日時 2016年5月10日(火)~6月25日(土)
      10:00~17:00 (最終入館は16:30まで)
      閉館日 日曜日、月曜日 (ただし、5月15日(日)は臨時開館)
○会場 同志社大学今出川キャンパス
      ハリス理化学館同志社ギャラリー2階 企画展示室
      (京都市営地下鉄烏丸線「今出川」駅下車、3番出口よりすぐ)
○備考 入場無料、事前申し込み不要
○関連ページ http://www.doshisha.ac.jp/news/2016/0427/news-detail-3390.html

以下、上記ページに記された告知文。
「今年度、同志社大学天文同好会は創立50周年を迎えます。これを記念し、同志社の創立者・新島襄が岡山で入手したとされる天球儀(1701年製、同志社大学図書館所蔵)を特別に展示いたします。同時に新島襄や初期の同志社と天文学の関係を示す特に重要な資料、そして天文同好会の50年の足跡を示す資料を展示いたします。また、講演会や観望会などのイベントも実施いたしますのでお知らせいたします。」

会場のハリス理化学館は、国の重文指定を受けている、明治の赤レンガ建築(1890年竣工)。同志社の理化学教育棟として、かつて屋上には天文台も設けられていたそうで、今回のイベント会場として、まことに申し分ありません。

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それにしても、新島襄と天文の間に何かつながりがある…ということを、私はこれまで全く知りませんでした。ウィキペディアの新島の項には、彼が米・マサチューセッツのアマースト大学で、「理学士」の学位を得たという記述があって、少しく意外の感を催しましたが、天文との関わりは、それ以上特に何も書かれていないので、おそらく一般にもあまり知られていない事実だと思います。

その辺の謎や詳細が、以下の講演会で解き明かされるものと期待しています。

■講演会
○日時 2016年5月15日(日) 13:00~15:00 
○会場 同志社大学今出川キャンパス クラーク記念館 クラーク・チャペル
○プログラム 
     (1)「新島襄先生とクラーク博士 ~その天文学的なつながり~」
        (講師:西村昌能氏/元京都府立洛東高等学校教諭)
     (2)「新島襄遺愛・江戸時代の天球儀」
           (講師:宮島一彦氏/元同志社大教授・前同志社大天文同好会顧問)
○備考 参加無料・事前予約不要 (講演会は先着110人)
      なお、講演会後、19:00~20:00には、同じく今出川キャンパスの
      明徳館前サンクタスコートで観望会が開催されます。(曇天・雨天中止)

(重文のクラーク記念館。ウィキペディアより)

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日本で天文趣味が花開くずっと以前、明治の初めに自ら望遠鏡を手にし、昔々の天球儀を買い入れ、天文学の勉強をコツコツしていた彼は、日本のアマチュア天文史を綴る上で、重要な位置にいるのではないでしょうか。その意味で、この催しは大いに注目されます(都合をつけて私も伺うべく画策中)。