金鯱の町にヴンダーショップあり ― 2013年12月09日 21時29分59秒
いささか旧聞に属しますが、昨年、フジイキョウコさんの鉱物イベントが名古屋であり、その会場となったミュシカさんを訪れた際、博物系の品ぞろえに強いお店として、やはり名古屋にある「antique Salon」さんを訪ねるよう、お勧めいただきました。
(参照 http://mononoke.asablo.jp/blog/2012/10/06/6595051)
(参照 http://mononoke.asablo.jp/blog/2012/10/06/6595051)
その後、なかなか訪問の機会が得られませんでしたが、今日ちょうど近くを通り、やっと宿願を果たすことができました。しかも、予想のはるか上を行くヴンダーなお店だったので、ここに全き自信を持ってご紹介する次第です。
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名古屋の都心に長者町というところがあります。
古くからの商業地として繊維問屋が軒を連ね、東京でいえばちょうど日本橋馬喰町のような地区です。最近になって、尖端的なショップがオープンしたり、あいちトリエンナーレ(美術展)の会場になったり、少しずつ雰囲気が変わりつつあるエリアでもあります。
その一角、「えびすビル」という、名前からして古めかしいビルの2階に、問題のお店はあります。以下、カメラを持参しなかったので、携帯の暗く粗い写真で恐縮ですが、とりあえず雰囲気だけでもお伝えします。
外からは目立ちませんが、改装後のえびすビルには新しいお店がたくさん入居していて、長者町の新しい顔を象徴するスポットとなっています。雰囲気のある階段をおそるおそる上がると…
いきなり古いキノコの模型が並んでいて、「おっ」と思います。
動・植物の教育用掛図、18世紀以前とおぼしき古書の山、キノコ図譜、ビュフォンの博物誌、大小さまざまな薬瓶、古い甲虫標本、ずらりと並ぶ義眼、中世の時祷書の零葉、博物画の詰まったチェスト、動物の頭骨が並んだ展示ケース…。
こうしたヴンダー路線の他に、「いわゆるフランスブロカント」的な品も並んでいますが、いずれも一癖ありげな面持ちです。
本日は残念ながらオーナー氏は不在で、若い女性が1人で店番をされていましたが、その方のお話によると、お店には常連さんも多く、特に造形作家さんが、創作の材料として標本を買い求めることが多いとのことでした。なるほど、そういう需要もあるわけですね。ただ、せっかくお店の前まで来ても、気味悪がって中に入ろうとしない人もいるそうで、たしかに客を選ぶ店かも知れません。
私のピンボケ写真で分からない細部は、以下の公式サイトでご覧いただけます。
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驚いた拍子に財布の紐も思わず緩み、あれこれ買い込みましたが、夜だとうまく写真が撮れないので、そちらはまた後日。
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