小さな小さな蒸気機関2013年09月12日 05時54分11秒

「ルッツ・ヒールシャー機械玩具店というのは、ドイツ西部の小都市・ヴッパータールに工房を構える、蒸気エンジンを使った玩具の専門店です。

Lutz Hielscher Technische Spielwaren(英語版公式サイト)
 http://www.hielscher-dampfmodelle.de/en/index

その「社史」(http://www.hielscher-dampfmodelle.de/en/Company-History)を読むと、同社はいわゆる「老舗」というほどの歴史はまだなくて、ルッツ・ヒールシャー氏個人の趣味が高じて、1972年に始めたお店だそうです。ただ、それだけにその「趣味性」には只ならぬものがあり、同社が扱う商品は、どれも蒸気にかける夢と情熱によって強固に裏打ちされています。

   ★

ペンシルロケットの記事の中で、「エスビット」という固形燃料を持ち出したのは、これがロケットを飛ばすことはできないにしろ、小さな蒸気機関を駆動するだけのパワーを秘めているからです。

それがルッツ・ヒールシャー社の誇る「ミニ・スチーム」シリーズ。
同社によれば「世界最小の蒸気エンジン」を積んだ玩具だそうです。

わが家には、そのうち「蒸気ゴンドラ」と「蒸気三輪車」のふた品があります。

(ゴンドラ軌道の直径は20センチ。なお、中央の電球はゴンドラとは関係ありません。)

(全長8.5センチながらも、「本物の蒸気機関車」。)

上記リンク先には、それぞれ動画が置かれていますが、その健気さ、愛らしさは、一見して身もだえしたくなるほどです(シャカシャカシャカ…と高速回転するエンジンと、そのわりに、妙にもっさりした乗り物の動きの対比が絶妙です)。
値段は決して安くないのですが、私はその動きを見て、即座に購入を決意しました。

しかし……と、ここで注を付けねばならないのが残念ですが、せっかく買ったこれらの玩具、現在はいずれも動きません。というのは、これらの蒸気エンジンは、パーツの回転を伝達するのに、一部にゴムリングが使われており、そのゴムの劣化が異常に早いため(ほとんど消耗品です)、新たに代替品を見つけるか、取り寄せるかしない限り、現状はエンジンとして機能しないからです。

   ★

ともあれ、彼らは小なりといえど「蒸気機関」の輩(ともがら)です。銀河鉄道ファンにとっても、スチームパンカーにとっても、決して軽視はできなかろうと思います。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック