月食の夜2014年10月13日 07時23分31秒

空がどんよりと暗くなってきました。
でも、まだ辺りに鳥の声が聞こえます。嵐の前の静けさとはよく言ったもの。

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一応、天文に関するブログですから、先週の皆既月食の話題を書かないと、ちょっと極まりが悪い気がします。でも、そもそも月食というのは、わりと地味というか、キャーキャー歓声を上げて見るようなものでもないですね。

薄ら赤い色をぼんやり眺めながら、虚空を横切る地球の影法師の大きさを思って、グラスをゆっくり傾けるとか、そういうのが好ましい気が個人的にはします。そして、そういうのんびりした楽しみ方が許されるのが、月食の良さでしょう。(せいぜい数分で終わってしまう日食は、グラスを傾ける暇もなく、ちょっとせわしないですね。)

実際、先日はお酒も入っていたので、月との対話もこんな塩梅でした。

(スウェーデン南部の港町、ヘルシンボリをテーマにした1902年の消印がある絵葉書。キャプションは、「午後12時、霧のヘルシンボリの眺め」。)