ライオンゴロシはライオンを殺さない2019年04月21日 15時21分59秒

…という趣旨の記事を以前書きました。

■京都博物行(4)…ライオンゴロシの実(前編)

■京都博物行(5)…ライオンゴロシの実(後編)


小泉元首相を悪罵しているうちに、ふと思い出しただけのことで、まあ小泉さんとは全然関係ない話ですけれど、さっき調べたら、ライオンゴロシの「風説」は、どうもいまだに健在のようなので、今一度世人に注意を喚起すべく、貼り付けておきます。

   ★

妙に長い記事ですが、肝となるのは「前編」の途中に出てくる

 「ウィキペディアを見る限り、この植物とライオンを結びつけて記述しているのは日本語版のみで、少なくとも英・独・仏語版のウィキペディアには、ライオンに関する言及は見当たりません。」

という事実と、「後編」の最後に出てくる以下の帰結です。

 「…この話題の究極の火元は、19世紀のイギリスにあったと見てよいでしょう。
 その逸話が20世紀初頭のドイツ語の本に引用され、さらに半世紀後、日本の書籍に再引用されて、以後、連綿と語り継がれてきた…というわけです。
 ともあれ、これは19世紀の博物学的想像力が生んだ「残酷なロマンス」であり、ファンタジーなのだと思います。それが本国でフィクションとして捨て去られた後も、極東の地で化石化して生き続けているとしたら、それはそれで素敵なことではないでしょうか。」

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