Papilio paris、パリの蝶2012年06月28日 06時08分42秒

最近の買物から。


「パリの蝶」という幻想的な名前の蝶がいることを知ったのはつい最近です。
1900年代初頭とおぼしい古いプレパラートにその名がありました。小さなガラスの中に封じられた、絢爛たるパリの光。


この美しい名は、二名法、すなわち属名と種名を組み合わせた、いわゆる「学名」のシステム(※)を創案した、カール・フォン・リンネが1758年に付けたものでだそうです。
現在、ロンドンのリンネ学会が保管しているのが↓、そのタイプ標本かもしれません。

http://www.linnean.org/fileadmin/images/Press_Releases/
  Butterflies_Press_Release_Images.pdf

上のリンク先には次のような説明があります。
「一般名パリ・ピーコック(学名 Papilio paris L.)は、あらゆる蝶の仲間の中で、最も鮮やかな美しさを備えた種類の一つで、蝶の色彩パターンが、個々の鱗粉からどのように作られるかを示す完璧な例となっている。」

おもちゃの拡大鏡(http://mononoke.asablo.jp/blog/2009/04/21/4258479)とケータイの組み合わせで撮ったので不鮮明ですが、鱗粉はこんな感じです。



(この項なぜか続く。ピンと来られた方は、どうぞ口チャックで。)

(※)したがって、Papilio paris の “Papilio” は「蝶」という一般名詞ではなく、「アゲハチョウ属」の意ですが、ここでは「パリの蝶」と余韻を持たせて呼ぶことにします。