照る日、曇る日2016年07月17日 20時59分20秒

今日はダメな日でした。

あ、これはいいな…というものを見つけて、無事購入にこぎつけたところまでは良かったんですが、その後がいけませんでした。支払いと発送の方法をめぐって、アメリカの売り手と最後まで話が噛みあわず、結局キャンセルせざるをえませんでした。

時間と労力をかけて、徒労感のみ残る結果に終わりましたが、まあそれはお互い様です。こちらに非があるとは思えないのですが、かと言って、先方が格別無茶を言ったわけでもなく、要は間が悪かったのでしょう。こういうときもあります。

――と、自分を納得させようとしても、やっぱり悔しい。逃がした魚は常に大きいものです。ああ、やっぱりダメな日だ。。。

   ★

しかし、です。
そんな気分を帳消しにする出来事が、今日はありました。
悄然とした気分でいるところに宅配便が届き、封を開けたら、中から現れたのがこの本でした。


メタリックな光を見せる深い青の装丁。
アトリエ空中線の間奈美子さんがデザインされた、美しいオブジェのような本です。


『月光綺譚』。
作者は、月光百貨店(http://moon-shines.net/)を主宰する星野時環氏。
この本は星野氏自らお送りくださいました。


本書は氏の掌編31編を収めた作品集です。
夜ごとに一作ずつ読めば、ちょうど一か月で読了する仕掛け。
私もこれからひと月かけて、その世界に沈潜する予定です。
その趣向といい、作品の色合いといい、星野氏もまた「タルホの子」であることは明白でしょう。

――というわけで、やっぱり今日は良い日でした。
人生、照る日もあれば、曇る日もありますね。

(と、簡単に気分がころころする人は「お天気屋」と呼ばれて、軽侮の対象になったりしますが、でも今日はやっぱり良い日でした。)