首都の週末(5)…博物蒐集家の応接間(前編) ― 2016年07月30日 13時30分24秒
この1週間は、ずいぶん長く感じました。
大きな事件が世間を揺り動かし、私自身も揺さぶられました。
それでも、こうして振り返りの時間を持てるのは幸いなことです。
大きな事件が世間を揺り動かし、私自身も揺さぶられました。
それでも、こうして振り返りの時間を持てるのは幸いなことです。
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三省堂池袋本店でのイベントに参加したのは、ちょうど先週の今日でした。
あの日は、西荻窪から時計荘さんと連れ立って池袋に行き、西武のデパ地下をうねうねと歩いた末に会場までたどりついたのでした。書店の4階に設けられた「ナチュラルヒストリエ」の空間は、まさに日常の中に突如出現した非日常として、我々を迎えてくれました。
…と言いつつも、その非日常は同時に日常でもあって、何となればその入口に展示されているのは、私が毎日目にしていたものに他ならず、そういう見慣れたものが見慣れぬ場所にあるという奇妙な感覚が、これまた非日常的なのでした。
どうです、立派でしょう。
何と「天文古玩コレクション」ですよ。鼻が高いというか、お尻がムズムズするというか、こんな厚顔無恥ぶりも、非日常に免じて許しを乞うのみです。
何と「天文古玩コレクション」ですよ。鼻が高いというか、お尻がムズムズするというか、こんな厚顔無恥ぶりも、非日常に免じて許しを乞うのみです。
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とはいえ、これはいわば店先の演出に過ぎず、今回の催しの核心はこちらです。
旅する博物蒐集家の書斎をイメージした一角。
机の上も、
その脇に置かれた棚も、この部屋の主の心象風景を物語っているようです。
彼は今、旅の空にあるのか、それとも次の旅に備えて想を練っているのか、いずれにしても彼の心が、遠い風景への憧れで満たされていることは間違いないでしょう。
彼は今、旅の空にあるのか、それとも次の旅に備えて想を練っているのか、いずれにしても彼の心が、遠い風景への憧れで満たされていることは間違いないでしょう。
この空間を見れば、いやでもインターメディアテクを思い出さないわけにはいきませんが、両者の最大の違いは、池袋に並んでいる品は、その気になれば、すべてそのまま連れ帰ることができることです。
あれも、これも、そしてあれも…
私はわりと物欲を刺激されやすいので、こういう空間に長時間身を置くことは危険です。でも、人間には、あえて危険を承知で行動しなければならないときもあるのです。
(この項つづく。次回は印象深い出会いとレセプションの話。)
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