続・『星界の絵地図』…月面の奇観2007年05月28日 20時48分31秒

スウェーデン語版より月面の光景。
本書の版型は、大版のフォリオ(二つ折り版)ですが、その見開き大画面いっぱいに描かれた峨々たる景色です。

19世紀も末になると、さすがに「月世界人の都市」など信じる人もなく、荒涼としたリアルな月世界のイメージが人々に共有されていたことがわかります。

月の地平線上には、地球が太陽よりもはるかに大きく浮かんでいますが、月から見た地球は、当時人気のあった画題。

1950年代の宇宙開発ブームに目を輝かせたのは、この本の愛読者の孫ぐらいの世代でしょうが、19世紀の少年少女も、こうした想像画を見て「科学の夢」に胸を膨らませたのでしょうね。

ところで、このクレーターの描き方は、隕石衝突説ではなく、火山説に拠ったもののようで、縁取りがかなり不整形です。理論が実際の見え方を歪めた例といえるかもしれません。

コメント

_ ree ― 2010年01月12日 23時12分44秒

続・『星界の絵地図』月面の奇観

で掲載されている写真の本の名前を教えてください!!!

どうか返信おねがいします。

_ 玉青 ― 2010年01月13日 21時07分28秒

reeさま

こんにちは。
この本の書名は下の記事を参照してください。
http://mononoke.asablo.jp/blog/2007/05/27/
スウェーデン語なので、ちょっと発音不能ですが…
さらにそのオリジナルであるドイツ語版の原題は↓です。
http://mononoke.asablo.jp/blog/2006/02/21/
以上ご参考になれば幸いです。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック