小さな空色の本…到来物(2)2009年04月01日 07時19分27秒

ついに4月。「天文古玩」は常に駄弁を弄しているので、特にエイプリル・フール企画はありません。

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さて、この間の切手に乗っているのは2冊の豆本。
いずれも宇宙にちなんだ作品で、『Satellite』と『Constellation』という表題が見えます。文字も絵もブルー系で統一された、爽やかな作品です。

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『Satellite』のほうは、日本の科学衛星24機がクールな、そして可愛い絵柄で紹介されています。衛星の配列が、1970年打ち上げの「おおすみ」から、2007年打ち上げの「かぐや」まで、純粋に時系列になっているのも興味深い点。

最近の衛星もいいのですが、初期のずんぐりむっくりした衛星は、何となくスプートニクの甥っ子みたいな感じで、今以上に「科学の申し子」的な空気をまとっており、奇妙な愛らしさがあります。

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もう1冊の『Constellation』は、月ごとの主要星座を、やはり24枚の絵で綴った本。各星図は、普通切手よりもちょっと大きいぐらいのサイズで、もちろん私が持っている中では最も小さい星図帳になります。

この星図がいいのは、月名と星座名がエスペラント語で書かれている点。
エスペラントというと、それに凝っていた宮沢賢治の名がすぐ連想されます。
汽車に乗って銀河旅行に出かけた、あの2人の少年がポケットにしのばせるのに、恰好の品ですね。

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この本は奥付を見ると、「我楽多文庫」の第22巻と23巻と書かれています。
版元は理系雑貨等の制作販売を行っている、我楽多倶楽部(http://www.junk-club.com/index.html)で、いずれも同倶楽部の部長である「とこ」さんから頂戴しました。

小さな空色の本(2)2009年04月01日 07時22分43秒

汽車に揺られている気分で、おもむろに中身を開いたところ。
文字通りのサムネイル(親指の爪)サイズ。