自宅鉱物Bar2020年07月25日 08時36分25秒

梅雨は明けず、コロナは蔓延し、今や国土全体が瘴気に覆われているようで、気分が滅入ります。私もそうですが、何となく逃げ場のない感じで、自宅に逼塞している方も多いでしょう。しかし、何かしらの工夫は必要です。心が涼しくなるような工夫が。

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例年、夏になると夕暮れ時のファントムのように出現する、鉱物アソビさんの「鉱物Bar」。今年は期間限定のイベントではなく、ついに実店舗が吉祥寺にオープンしたとの報に接し、「これは涼やかだなあ…!」と思いました。お店の情景と、冷たい鉱物の世界を思いながら家飲みするのは、今の場合、上々の工夫です。


鉱物のようなお菓子と、鉱物のようなドリンクを楽しめる、このお店を脳内で訪問しながら、机の抽斗から取り出したのは、実際に食べられる鉱物、いやそれどころか、これさえあれば、いくらでもお酒が飲めるという、実にありがたい鉱物です。

すなわち<岩塩>。等軸晶系。硬度は2。
舌で触れれば、鹹味(かんみ)の中にかすかな甘味があり、日本酒によく合います。夏場はことにうれしい味覚。


手元の結晶は蛍光こそ発しませんが、紫外線ランプで青く輝く色合いも涼し気です。
そして、冷酒もよいですが、何か鉱物のようなドリンクはないかな?と思って、家の中を見渡したら、ちゃんと「飲める鉱物」もありました。


H₂Oの固相、<氷>です。氷は多形ですが、通常は六方晶系。氷点付近の硬度は1.5。
これまた夏場には実にありがたい鉱物で、そのまま口に入れても好く、日本酒に浮かべても好いです。(この頃は酒に弱くなったので、ふつうの日本酒をロックで飲んでちょうど良いです。)

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こうして鉱物をせっせっと身中に摂り入れたら、ついには金剛不壊(こんごうふえ)の肉身となって、コロナも怖るるに足らず…とか、そんなことを考えている時点で、すでに壊れかかっている証拠なので、心をクールダウンする工夫がさらに必要です。