結晶構造模型2007年10月21日 16時04分25秒

岩塩(NaCl)の結晶構造を示す模型。

私のイメージの中にある理科室は、もっぱら第2分野(生物・地学)で覆われているので、こういう第1分野(物理・化学)系のモノがこのブログに登場するのは、本の紹介を除けば、あるいは初めてかもしれません。

単純明快な立方晶系。塩素を表わす緑の球と、ナトリウムを表す赤い球が、互い違いに整然と並んでいます。理科室にひんやりとした、クールな味わいを求める人には、こうした透徹した明晰さが好ましく思えることでしょう。

ただし、私がこれを買ったのは、緑と赤というカラーリング(生命の色ですね)と、鉄芯がすっかり錆で覆われた風情が、他の生物標本とも程よく調和すると思えたからです。まあ、その当否はともかく、不整形なモノたちの中にこういう硬質な品が一寸あると、部屋の空気も引き締まるような気がします。

上の写真は何か構図が変ですが、だんだん室内に物が増えて、置き場所も不足してきたため、この模型はついに天井進出を果たしました(釣り糸でぶら下がっています。もはや末期的な症状)。

この洒落た分子模型は、残念ながら時代・国籍とも不明ですが、全体の古び方からすると60年代ぐらいのものでしょうか。前の所有者はデュッセルドルフで購入されたそうですので、ドイツ製かもしれません。1辺の長さは球の中心から計って約20センチほどです。

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