月とホトトギスの装身具(3)2026年02月07日 08時33分23秒

今日登場するのは、簪(かんざし)ではなく櫛(くし)です。

(左右幅は 10.7cm)


漆を盛り上げた「高蒔絵」のホトトギス。
こういうのは時代判定が難しいですが、「閑清形」と呼ばれる櫛の形や、桑材に高蒔絵という趣向は、江戸後期~末期のものであることをうかがわせます(別にこの種のものに通じているわけではなく、装身具の解説書を眺めて一知半解で書いています)。


一方、月はといえば、裏側に凛然と浮かんでいます。
表と裏でひとつの絵柄とするというのも、時代の嗜好であり、職人の機知でしょう。
金のホトトギスと銀の月の対比が美しいと思いました。

もちろん、昔の物がなんでもかんでも良いわけではありませんが、こういうのは確かに精神的な豊かさの証で、床しく感じます。(省みて今の我々はどうか…と、つい問いたくなりますが、まあ、これは言わぬが花でしょう。)

   ★

ホトトギス以外にも月の簪には佳品がまだまだあります。
月を身にまとう優雅さを愛でつつ、そちらはまた折を見て登場させることにします。

(この項とりあえず終わり)

【閑語】明日は…2026年02月07日 14時31分12秒

…投票日です。
超短期決戦というだけあって、今回は妙に早いですね。

   ★

「あの人は政治家ではなく、政治屋だ」みたいな言い方があります。
これはもちろん「けなし言葉」ですけれど、でも、このところの政治を見ていると、政治屋ならまだ上出来の部類だ…という気がしなくもありません。なにしろ政治屋なら、少なくとも政治はしているわけですから。

昔から修身・斉家・治国・平天下といいますが、そもそも修身の段階でつまずいている候補者も散見され、天下国家を論ずるには100万年早いと、わが身を省みず嗤いたくなるときもあります。

大国の覇権主義が横行する世界で、今は誰が国の舵取りをしても難しいことに変わりはないでしょうが、それでも相応の見識と想像力を持ち、説得力のある議論を展開できる人にそれを任せたいと思います。

やたらと大向こう受けを狙う人、人の話を聞けない人、自己愛の強い人、権勢欲をギラギラさせた人、結局誰のために政治をやってるんだろうと首をかしげたくなる人。一見もっともらしいことを言っても、人間の地金は自ずと表れるもので、そういう人に今の政治を任せる気にはとてもなれません。

   ★

私は高市氏に批判的なので、自民圧勝の予想に苦いものを感じていますが、とはいえ党内基盤の弱い高市氏が、この後も長期安定政権を築くことは難しいでしょうし、今後の政治のありようについては、少し長いスパンで見据えて、自分なりの意見をしっかり持ちたいと思います(別に政治家でなくても、国民には国民なりの見識が当然あってよいわけです)。