パトリック・ムーア卿からの手紙2008年04月20日 10時21分41秒


パトリック・ムーア卿と聞くと、世間の人はアガサ・クリスティのミステリーに出てくる老富豪か何かを想像するかもしれませんが、戦後イギリスにおける天文普及の大家で、いわばイギリスの野尻抱影のような人です。(1923年のお生まれだそうで、実年齢で言うと1885年生まれの抱影翁より1世代下に当ります)。

1957年から続く「夜の空 Sky at Night」というBBCのテレビ番組のプレゼンターとしての顔がたぶん最も有名。(最長寿プレゼンターとしてギネスにも載っているらしい。)

その名物天文家からお手紙を頂戴したという話。

 ★

もう公にしてもいいと思いますが、日本ハーシェル協会の関係する本(ジョン・ハーシェルの伝記)の発刊準備が進んでいて、私も紙原稿をデータに起こしたり、諸方面に連絡を取ったり、編集助手のような格好で参加しています。

件のパトリック卿からの手紙は、その図版の使用許可にかかわるもので、私個人への手紙というよりは、協会の一事務局員としていただいたものです。まあ一種の役得ですが、こういう嬉しい巡り合わせも多々ありますので、皆さんもふるって御入会を…と、このことが結局言いたかったのでした。。。(冗談ではなくて、本当に皆さんよろしくお願いします。)

 ■日本ハーシェル協会 http://www.ne.jp/asahi/mononoke/ttnd/herschel/

(ちなみに、私が今プライベートに訳している本は、この伝記とは全然別物です。そんなこんなで肝心の「天文古玩」は少々寂しい状況が続いております。)

コメント

_ 近藤 ― 2008年04月20日 22時42分47秒

パトリック・ムーア卿だなんて懐かしい名前ですね!まだご存命でしたか。

_ 玉青 ― 2008年04月21日 20時18分28秒

だいぶお加減が悪いようだと話に聞いていたので、返事をいただけるかどうか正直危ぶんでいました。でも無事届いてよかったです。

…と危惧するどころか、用箋には携帯番号もしっかり刷り込んであるし、公式サイトまで開設されていて、何だか実にカクシャクたるご様子に見受けられます。

http://sirpatrickmoore.com/

(もっともトップページには、"As all my work is done on a 1908 Woodstock typewriter, and I am no computer expert, designing a website is quite beyond me ...."云々と書いてあって、老いの一徹を感じます。印字が妙にガタガタしたお手紙は、100歳の「老友」が頑張って打ち出したんだなあ…と、感慨深かったです。)

まだまだ壮健で活躍されることを期待しています。

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