千年の古都で、博物ヴンダー散歩…ラガード研究所(2) ― 2011年10月28日 23時50分38秒
(昨日のつづき)
電話をかけると、「あ…ちょっと待ってください」と仰ったかと思うと、淡嶋さんが即座に登場しました。淡嶋さんは別に店を放擲されていたわけではなくて、店の奥の「隠し部屋」で、ドアベルの音も耳に入らないほど創作活動に集中されていたのでした。
そんな折にお邪魔したことを詫びつつ、結局長居して、フクシマのこと、創作のこと、古玩のこと…いろいろ話しこんでしまいました。(愉しい時間とコーヒーをありがとうございました。)
好奇心に負けて、つい失礼なこともお聞きしてみました。
「ずばり、経営的にはどうですか?」
「黒字というほどでもないですけど、とりあえず赤字ではないですよ。」
すごい。このお店で(失礼!)、収支トントンというのは、それだけでも驚きです。
「黒字というほどでもないですけど、とりあえず赤字ではないですよ。」
すごい。このお店で(失礼!)、収支トントンというのは、それだけでも驚きです。
「でも、通りかかりのフリのお客さんなんていないですよね?」
「ええ(笑)」
淡嶋さんは、穏やかな常識的な話し方をされる方ですが、やっていることが(いい意味で)非常識というか、世間の物差しでは測れない方だなあ…と、改めて思いました。
★
さて、以下は研究所の内部です。
喫茶コーナーのテーブル。ここでゆっくりお話を伺いました。
目にしているものの意味を把握しがたい店舗内風景。
イッタイコレハナンデアルカ…
ラガード研究所における研究の最前線。
レジのすぐ脇の光景です。ここで古物や自然素材を加工した、不思議なオリジナル作品が日々生まれています。(さらに奥の「隠し部屋」がどうなっているかは謎。)
店内には淡嶋さんがセレクトしたアンティークと、淡嶋さんの作品が同居しています。
歯車、真空管、種子、紙箱、古書、星図、標本、化石…。
数々の奇なるモノ。
それらは玲瓏たる理知と、赤熱する情念のアマルガムであり、それ自体人の心を強くゆさぶります。そして、実はそれらはモノであって、モノでなく、その遙か向こうに存在する不可思議世界の断片であり象徴なのであろう…と、ヴンダー散歩の終りに思いました。
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