Among the Stars ― 2013年02月14日 06時25分40秒
人の縁、人の出会いとは不思議なものです。
そのひとつひとつが、すべて星のあいだで起きる物語。
今日もまた星の世界で会いましょう。
★
「写真は本文とは関係ありません」と書くべきところですが、それではそっけないので、簡単に書誌だけ挙げておきます。
■Agnes Giberne
Among the Stars, or Wonderful Things in the Sky.
Seely (London), 1887
310p.
アグネス・ギバーンは19世紀の女流天文作家。
その文体は「平明で、時に叙情的な傾きがあるが、豊富な天文学の基礎知識を伝えることには十分成功している」と評されます(アラン・チャップマン、『ビクトリア時代のアマチュア天文家』)。
この『 Among the Stars 』は、夢見がちの少年Ikon(アイコンと読むのか?)が、周囲の大人たちと会話しながら天文学の知識を身につけていくという体裁の、まさに上で評された通りの児童書です。
コメント
_ ねこぱんち ― 2013年02月15日 23時38分09秒
_ 玉青 ― 2013年02月16日 08時06分11秒
この本は1000円ちょっとぐらいだったと思いますが、こういう素敵な本がそれぐらいで買えるのですから、天文古書の世界からなかなか離れることができないんですよね。(^J^)
_ ねこぱんち ― 2013年02月17日 00時23分45秒
素敵な本つながりで「イーハトーボ行き」に続いておススメがあります。
目下の課題の天文ではなく、ヴンダーカンマーな世界が描かれた小説です。
Mrスティーブン・ミルハウザーの著作であります。
http://www.hakusuisha.co.jp/ubooks/shibata.php
これと去年Uブックスに入ったばかりの「ナイフ投げ師」という作品があるのです。
作風は子供のころの、博物館やサーカス、からくり人形や映画といった懐かしさ溢れる人工物への偏愛から成り立った小説です。なので主さんは屹度気に入ってくださると思います。
目下の課題の天文ではなく、ヴンダーカンマーな世界が描かれた小説です。
Mrスティーブン・ミルハウザーの著作であります。
http://www.hakusuisha.co.jp/ubooks/shibata.php
これと去年Uブックスに入ったばかりの「ナイフ投げ師」という作品があるのです。
作風は子供のころの、博物館やサーカス、からくり人形や映画といった懐かしさ溢れる人工物への偏愛から成り立った小説です。なので主さんは屹度気に入ってくださると思います。
_ 玉青 ― 2013年02月17日 19時36分04秒
これはまたそそられる本をご紹介いただき、ありがとうございます。
ミルハウザー、とりあえず何冊かアマゾンのカートに入れました。
(あれこれ入れすぎたので、少し取捨選択してから発注しようと思います。)
アマゾンのレビューを見ても、なんだか謎めいていて、これは自分で読んでみるまで分かりそうにないですねえ。ともあれ、不思議な世界の扉を開けるのが楽しみです。
ミルハウザー、とりあえず何冊かアマゾンのカートに入れました。
(あれこれ入れすぎたので、少し取捨選択してから発注しようと思います。)
アマゾンのレビューを見ても、なんだか謎めいていて、これは自分で読んでみるまで分かりそうにないですねえ。ともあれ、不思議な世界の扉を開けるのが楽しみです。
_ たつき ― 2013年02月20日 05時22分04秒
玉青様
黙っとこうと思ったけれどやっっぱり書きます。女流という書き方はやめておいたほうがいいのではないでしょうか。古色を出したかったのかもしれませんが、男流という言い方はしませんよね。女流というのは「女でも文章を書くのか」という男社会からの差別から生まれた言葉でしょう。私はいささか引っ掛かりを感じました。
いつもうるさくて申し訳ありませんが、正直な感想を書かせていただきました。
でも、本はとてもすばらしいです手元に置いておきたい一冊ですね。
黙っとこうと思ったけれどやっっぱり書きます。女流という書き方はやめておいたほうがいいのではないでしょうか。古色を出したかったのかもしれませんが、男流という言い方はしませんよね。女流というのは「女でも文章を書くのか」という男社会からの差別から生まれた言葉でしょう。私はいささか引っ掛かりを感じました。
いつもうるさくて申し訳ありませんが、正直な感想を書かせていただきました。
でも、本はとてもすばらしいです手元に置いておきたい一冊ですね。
_ 玉青 ― 2013年02月20日 22時00分02秒
鋭いご指摘ありがとうございます。
>古色を出したかった
この場合は、まさにそれですね。
私も現代の作家であれば―たとえば長野まゆみさんを―「女流作家」と呼ぶことはありません。それは、たつきさんと同じで、ある作家が男性であるか、女性であるかを強調することに、さして意味があるとは思えないからです。しかし、19世紀の英国では事情が異なり、当時は作家といえばイコール男性であり、例外的に女性であれば、彼女は「作家」である以前に、まず「女流作家」であった…という特殊な文化事情を、この一句にこめたというふうに受け止めていただければ幸いです。(いっそ、もっと古風に「閨秀作家」とでも呼べば、その辺の意図をもっと明瞭に出せたかもしれません。)
>古色を出したかった
この場合は、まさにそれですね。
私も現代の作家であれば―たとえば長野まゆみさんを―「女流作家」と呼ぶことはありません。それは、たつきさんと同じで、ある作家が男性であるか、女性であるかを強調することに、さして意味があるとは思えないからです。しかし、19世紀の英国では事情が異なり、当時は作家といえばイコール男性であり、例外的に女性であれば、彼女は「作家」である以前に、まず「女流作家」であった…という特殊な文化事情を、この一句にこめたというふうに受け止めていただければ幸いです。(いっそ、もっと古風に「閨秀作家」とでも呼べば、その辺の意図をもっと明瞭に出せたかもしれません。)
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