浮き世とは憂き世なり2021年04月17日 18時25分26秒

「若い時の苦労は買ってでもしろ」という言葉があります。
その真偽の程は定かではありませんが、「歳をとってからの苦労は売ってでもしたくない」――というか「金を払ってでもしたくない」――のは確かな真実です。

4月に入ってから、通勤時間が伸びただけでなく、なかなか日常の波風が高いです。
日ごろ何となく達観したようなことを呟いていますけれど、人と人との関わりの中では、心穏やかでいられない出来事も生じ、自分の「達観」ぶりの底の浅さを知ることになります。

そういうとき、ふと「前世において、私がその人にひどい悪行を働いたため、その報いを現世で受けているのかもしれんなあ…」と思うと、少し心が落ち着いたりします。因果応報思想というのは、苦しい生を生きた過去の人々が、自らを保つために編み出した集合知なのかもしれませんね。また、そうした死生観にリアリティを感じてこそ、「輪廻の鎖を断ち切ることが、真の解脱なのだ!」と喝破したお釈迦さまの言葉が、一層尊いものに感じられます。

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そんなわけで、本来の記事は、もう少し身辺の霧が晴れてからになります。