「銀河鉄道の夜」…現代のおとぎ話2007年09月22日 09時49分54秒


「銀河鉄道の夜」は、賢治の死後、関係者がその遺稿を整理・推敲して出版されました。

初出は、没後すぐに出た文圃堂版の全集(昭和9年)で、単行本(これを表題とした童話集)は、新潮社が『銀河鉄道の夜』(昭和16年)を出したのが最初のようです。(違っていたらごめんなさい。)

で、この新潮社版の初版本。現在古書価は15万円ぐらいになっていて、ため息しか出ませんが、これが最近某オークションに出品されて、5,550円で落札された…というのを偶然知りました。

函なしの裸本なので、15万は無理にしろ、たいそうな掘り出し物であったことは間違いありません。スタート価格は3,000円。3人の方が入札していましたが、お互いあまり競り合った形跡もなく、出品者も落札者も何をどこまで認識されていたのか…???

こういうのを現代のおとぎ話というのではありますまいか。
(おとぎ話にしては金銭の話題ばかりですが。。。)

(写真はオークション時のもの。無断転載ひらにご容赦)