A Lonely Planetarium ― 2009年10月27日 21時00分27秒
真っ青な空。電線をひゅんひゅんと鳴らす風。
もうすぐ11月。
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星に捧げられた建物といえば、まず天文台、そしてプラネタリウム。
両者は目的も機能も全然違うので、比べようがないわけですが、頭の中で強引に比べてみると、プラネタリウムは天文台ほど好きになれない…ということを、以前どこかに書いた気がします。
これは純粋に個人的な思い込みですが、星と向き合う行為は、内的緊張をはらんだ孤独な営みであってほしく、プラネタリウムのファミリー感覚というか、賑わいは、そうした深い静謐さに馴染まないような気がするのです。
とはいえ、<雑踏の中の孤独>というのもあるわけで、プラネタリウムにはそんな人影が殊に似合う気もします。
たとえば、額に幾重もしわを刻んだ男が、街でふと見かけたプラネタリウムに立ち寄り、コートの襟を立てたまま、つかの間の星のドラマにジッと見入る…というようなイメージ。男の瞳に映る無数の光点と、その脳髄に去来する想念を思いやると、何だかじわっと来ます。
あるいは、入館者の減少でついに閉館が決まったプラネタリウム。
その最後の公演に訪れた少年。他の観客が席を立った後も、ボンヤリ椅子に座っていると、係の人がそばに来て無言でウィンク。場内が再び暗くなり、最後の最後に特別なプログラムが始まって…。
何だかずいぶんマンガチックな空想ですが、そんなシーンを思い浮かべると、プラネタリウムも至極良いものだと思えてきます。
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写真は、先ごろ開館70周年を迎えたアメリカのブール・プラネタリウム。
今日はその話を書こうと思いましたが、前置きが長くなったので、また次回。
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