細胞分裂60’s ― 2009年03月22日 15時39分13秒
部屋の隅にかかっている理科教材をつれづれに撮影。
植物細胞の減数分裂模型です。京都科学標本製。時代はたぶん1960年代でしょう。
ラベルによると、元は千葉県の某高校で使われていたもの。
この形、何となくガチャポンを連想しますね。
ネチャッとしたプラスチックの質感や、垢抜けないくすんだ色彩に、60年代を感じます。生物模型一つにも、何となく時代の空気は出るものです。
(そんな非本質的な部分に目を向けないで、もっと細胞分裂の精妙さなんかを語るべきなんでしょうが、このチープさは、何かまじめに語ることを許さない雰囲気があります。)
★
ところで、この模型。前は全体がちゃんと見えていたのに、左手に本が無遠慮に積み上がって、だんだんその陰になってきました。少し位置をずらさないといけないなあ…と考えていて、「ん、この感じ、何かに似ているぞ」と思いました。
はっ。「つみきのいえ」!
本の背表紙を目で追いながら、これまでの購書史をしみじみ回想する老人。
…うーん、ドラマとしては、あんまり泣けそうもないですね。
とはいえ、無思慮な人間の営みに対する警告メッセージは、ここにもしっかり読み取ることができるのではないでしょうか。
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