小さな大天文台 (附・ポスタースタンプの話)2017年02月12日 12時24分57秒

切手のようで切手でない「切手風シール」。
その実例として、以前、ドイツの地方都市の市章を刷り込んだシールを眺めました(http://mononoke.asablo.jp/blog/2016/09/30/8205443)。

あの手のものを、そもそも何と呼べばいいのか迷ったのですが、何でも英語だと「ポスタースタンプ」と呼ぶそうで、英語版Wikipediaに、その解説がありました。


冒頭の概要と「定義」の項を、適当訳してみます。

【概要】
 ポスタースタンプとは、普通の郵便切手よりもいくぶん小型の宣伝用ラベルで、19世紀半ばに登場すると、ただちに一大収集ブームを巻き起こし、第1次世界大戦まで大いに人気を博したが、第2次世界大戦がはじまる頃には、その人気も衰え、今や「シンデレラスタンプ」(※)のコレクターを除けば、ほぼ忘れ去られた存在となっている。

【定義】

 ポスタースタンプは公的存在ではないため、正確に何がポスタースタンプであり、何がそうでないかという点について議論がなされてきた。1つの定義は、「切手としての額面表示を欠き、郵便に使用できないラベル。宣伝用ラベルまたはチャリティラベルのこと」というものである。

〔※引用者注: シンデレラスタンプというのは、主に郵趣家サイドからの呼び方で、歴史的存在としてのポスタースタンプに加えて、現在も発行されているクリスマスシールなども全てひっくるめて呼ぶ言い方のようです〕

   ★

アメリカで発行された、そのカッコイイ実例。


1888年に運用を開始した、カリフォルニア州ハミルトン山頂に立つ、リック天文台のポスタースタンプです。

アソシエイテッド石油(Associated Oil Company、本社・サンフランシスコ)が、1938年~39年に発行したもので、主に西海岸の風物に取材した総計100枚以上に及ぶシリーズ中、このリック天文台の絵柄は、通番46に当ります。


星月夜の天文台。
月の観測をする場合を除き、天文台にとって明月はあまり歓迎されない存在でしょうが、こうして眺める分には、実に美しいイメージです。
まさに絵のような、詩のような…。

小さな画面の向うに、無限の宇宙が広がっているという、その不思議なコントラストにも惹かれるものがあります。

(なお、下のスタンプはミシン目の位置がずれていて、普通の切手だと「エラー切手」として珍重されますが、ポスタースタンプの場合は単なるエラーです。)


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閑語(ブログ内ブログ)

サディスティックな「支配欲」はあっても、統治能力を欠いた為政者の下、人々の知的・道義的な退廃は急速に進み、外敵の侵攻を待つまでもなく、かつての大国は自ら衰亡の道をたどり、内部から崩壊した…

あのローマ帝国だって、そんな風にして滅んだのですから、我がニッポンが同じように滅んだって、全く驚くには当たりません。真顔で中国脅威論を振り回す人に対して、衷心から申し上げますが、日本は中国が(あるいはアメリカが)原因で滅ぶのではなく、我々自身の手で滅びの道を築きつつあるのです。

それを思うと、何だかひどく空虚な気持ちになりますが、しかし、国が滅んだって――まあ、為政者はしばり首になるかもしれませんが――別に民が滅ぶわけではありませんし、民は民の流儀で、しぶとく生き延びる算段をするまでです。

コメント

_ S.U ― 2017年02月12日 17時59分40秒

>「ポスタースタンプ」
 玉青さんは、切手にお詳しいですね。私は素人なので、リック天文台のは「46セント切手じゃないか」と思ってしまいました。

 日本にも由緒正しい天文のポスタースタンプがありますよ。
https://www.post.japanpost.jp/kitte_hagaki/stamp/tokusyu/2007/h200321_t.html
の最上段の両端のやつですが、よく見るとミシン目がはいっていませんでした。私はこれを持っていますが、とりあえず「なんちゃって切手」とか「0円切手」とか呼んでいました。

_ 玉青 ― 2017年02月15日 07時10分14秒

いやあ、全然詳しくないですが、蛇の道はへび…というやつですよ。(^J^)

>0円切手

あはは、これはきちんと両隣りにもミシン目を入れてほしかったですね。
木星と土星だけ我が物顔というのは、大国主義みたいでよろしくないです。

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